PTメンバー:ヴィルフリード、ディアン、フレア、リタルード
NPC:なし
場所:宿屋
-------------------------------
「・・・・・・・・」
さて、どうするかな・・・?
今もまだ頭にあるのは、昨夜の俺の子供じみた言動と、フレアの言葉。
こういうときに痛切に感じるのは、けして止まることの無い時間の里譴料・蕕靴気澄・・鹿追崗
迷い迷って答えの出ないまま、朝が来た。
いや、違う。
答えは決まってるんだ。
別に迷うほどのことじゃないが・・・問題は、そう。
「なんて言うかだよな?」
口に出して呟き、部屋を出る。
食堂なら、ヘンに意識することなく自然にフレアと会うことも出来るだろうからな。
1階へ降りる階段へ向かおうとしたその途中で、横合いの部屋から聞こえてきた物音に俺の意識が引きつけられる。
開け放された扉から見るとは無しに中を覗くと、見覚えのある顔が二つ、並んでいる。
一つは、俺が宿に入る前にあった美形の少年だが・・・
もう一つは、昨日の晩俺をクソ野郎よばわりしてくれたヤツじゃねぇか・・・!
一瞬、昨夜の恥ずかしい記憶がよみがえってきて、思わず顔をしかめてしまう俺だった。
でも、今はそんなこと思い出してる場合じゃねぇしな・・・なにせ、時間が経ったらあいつは本当に宿を出て行ってしまうに決まってるから、なおのこと急がねぇと!
今の俺はこれからどうするかってことで―つまりはほんの数分後に起こるだろうフレアとの出会いをどうするかってことで―頭がいっぱいなんだから、こんな野郎どもに朝から関わってるヒマはねぇ!!
徹底的にシカトすることを決意して再び階段に向かおうとした瞬間・・・
「・・・・」
速攻ばっちり目が合っちまったじゃねぇか!
俺を認識した途端、眠たげだった中年の目がくわっと見開かれた。
「てめぇ・・・!!」
今度は何を言うつもりだ、コイツ?
面倒くさいうえに、朝から中年なんぞ暑苦しいことこの上ない。
上の少年を跳ね飛ばして立ち上がろうとした男の鼻先で、思い切りドアを閉めてやった。
「悪ィけどな、朝っぱらからおっさんなんかにからんでるヒマはねーんだ!」
力一杯締めてやったから、ドアの蝶番がいびつに歪んでしまった・・・らしい。
ガチャガチャドアノブを捻る音と共に部屋から聞こえてくる怒声を軽く聞き流し、俺は鼻歌交じりに食堂へと向かった。
さして広くも無い食堂だから、入った瞬間にフレアの顔が目に入った。
俺が来たのに気づいたのか、彼女のパンを運ぶ手が、止まった・・・
(どうする!?さあ、どうする、俺!!なんて言うんだ、オイ!?)
昨夜から答えの出ない、自問自答。
だが、もう後戻りはできない。
若干の緊張に、手のひらから染み出てくる汗を感じつつ、俺は何食わぬ顔で席に着いた。
運ばれてきた朝食に手を伸ばすが、あえてフレアの方は見ない。
というか、見れなかった。
ずっと、目線を落としたまま食事を続けるが、その間ずっと、フレアの視線を感じる。
息が止まりそうな・・・緊張。
「フレア?」
声をかけると、彼女がぴくり、と動いたのが分かった。
「・・・なんだ?」
わずかに、語尾が震えているのは、やはり彼女も緊張しているのだろう。
それに勢いづけられ、俺は更に言葉を続ける。
「朝飯、もういいのか?」
見れば、フレアの皿はほとんど減っておらず、わずかにパンがちぎられているだけだ。
そりゃあ・・・ムリもねぇけどさ。
今の俺の言葉をどう感じたのか、帰ってこない返事をしばらく待ってみる。
「・・・・・・・・」
さっきより強く感じるフレアの視線に、俺は咳払いを一つ。
「しっかり食っとかないと、体がもたないぞ?12時にはこの宿を立って次の町に移るからな。」
はっと、フレアが息を呑んだのが聞こえた。
「それは、どういう・・・?」
どっちなんだろう、そう思いつつ期待が80%。
そんな声色だった。
もちろん期待は裏切らないし、裏切らせはしない。
努めて平静に、俺は言葉をつむいだ。
「どうもこうも、聞いたまんまだろ・・・11時半には部屋に行くから、待ってろよ?」
それだけをどうにか言い終えると、俺は席を立った。
食堂を出る間際に見た、何かを堪えるように唇をかんだフレアの泣き笑いの表情が、胸に残った・・・
NPC:なし
場所:宿屋
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「・・・・・・・・」
さて、どうするかな・・・?
今もまだ頭にあるのは、昨夜の俺の子供じみた言動と、フレアの言葉。
こういうときに痛切に感じるのは、けして止まることの無い時間の里譴料・蕕靴気澄・・鹿追崗
迷い迷って答えの出ないまま、朝が来た。
いや、違う。
答えは決まってるんだ。
別に迷うほどのことじゃないが・・・問題は、そう。
「なんて言うかだよな?」
口に出して呟き、部屋を出る。
食堂なら、ヘンに意識することなく自然にフレアと会うことも出来るだろうからな。
1階へ降りる階段へ向かおうとしたその途中で、横合いの部屋から聞こえてきた物音に俺の意識が引きつけられる。
開け放された扉から見るとは無しに中を覗くと、見覚えのある顔が二つ、並んでいる。
一つは、俺が宿に入る前にあった美形の少年だが・・・
もう一つは、昨日の晩俺をクソ野郎よばわりしてくれたヤツじゃねぇか・・・!
一瞬、昨夜の恥ずかしい記憶がよみがえってきて、思わず顔をしかめてしまう俺だった。
でも、今はそんなこと思い出してる場合じゃねぇしな・・・なにせ、時間が経ったらあいつは本当に宿を出て行ってしまうに決まってるから、なおのこと急がねぇと!
今の俺はこれからどうするかってことで―つまりはほんの数分後に起こるだろうフレアとの出会いをどうするかってことで―頭がいっぱいなんだから、こんな野郎どもに朝から関わってるヒマはねぇ!!
徹底的にシカトすることを決意して再び階段に向かおうとした瞬間・・・
「・・・・」
速攻ばっちり目が合っちまったじゃねぇか!
俺を認識した途端、眠たげだった中年の目がくわっと見開かれた。
「てめぇ・・・!!」
今度は何を言うつもりだ、コイツ?
面倒くさいうえに、朝から中年なんぞ暑苦しいことこの上ない。
上の少年を跳ね飛ばして立ち上がろうとした男の鼻先で、思い切りドアを閉めてやった。
「悪ィけどな、朝っぱらからおっさんなんかにからんでるヒマはねーんだ!」
力一杯締めてやったから、ドアの蝶番がいびつに歪んでしまった・・・らしい。
ガチャガチャドアノブを捻る音と共に部屋から聞こえてくる怒声を軽く聞き流し、俺は鼻歌交じりに食堂へと向かった。
さして広くも無い食堂だから、入った瞬間にフレアの顔が目に入った。
俺が来たのに気づいたのか、彼女のパンを運ぶ手が、止まった・・・
(どうする!?さあ、どうする、俺!!なんて言うんだ、オイ!?)
昨夜から答えの出ない、自問自答。
だが、もう後戻りはできない。
若干の緊張に、手のひらから染み出てくる汗を感じつつ、俺は何食わぬ顔で席に着いた。
運ばれてきた朝食に手を伸ばすが、あえてフレアの方は見ない。
というか、見れなかった。
ずっと、目線を落としたまま食事を続けるが、その間ずっと、フレアの視線を感じる。
息が止まりそうな・・・緊張。
「フレア?」
声をかけると、彼女がぴくり、と動いたのが分かった。
「・・・なんだ?」
わずかに、語尾が震えているのは、やはり彼女も緊張しているのだろう。
それに勢いづけられ、俺は更に言葉を続ける。
「朝飯、もういいのか?」
見れば、フレアの皿はほとんど減っておらず、わずかにパンがちぎられているだけだ。
そりゃあ・・・ムリもねぇけどさ。
今の俺の言葉をどう感じたのか、帰ってこない返事をしばらく待ってみる。
「・・・・・・・・」
さっきより強く感じるフレアの視線に、俺は咳払いを一つ。
「しっかり食っとかないと、体がもたないぞ?12時にはこの宿を立って次の町に移るからな。」
はっと、フレアが息を呑んだのが聞こえた。
「それは、どういう・・・?」
どっちなんだろう、そう思いつつ期待が80%。
そんな声色だった。
もちろん期待は裏切らないし、裏切らせはしない。
努めて平静に、俺は言葉をつむいだ。
「どうもこうも、聞いたまんまだろ・・・11時半には部屋に行くから、待ってろよ?」
それだけをどうにか言い終えると、俺は席を立った。
食堂を出る間際に見た、何かを堪えるように唇をかんだフレアの泣き笑いの表情が、胸に残った・・・
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