キャスト:トノヤ・ファング
NPC:ワッチ・月見
場所:ヴァルカン/古い屋敷敷地内
___________________
「おや、ずいぶんと元気なノックですね。いらっしゃいませ、お客人。私は当屋敷の
執事、セバスと申します。お待ちしておりました。さ、どうぞ中へお入りください」
「………………え、ええええ!?」
ワッチの投げた岩によって大穴の開いた扉の向こうから出て来たのは、セバスと名乗
るやたら背の高い、品の良さそうな温和な初老の男だった。
壊れた扉を開け、腕を屋敷の奥へと示し、中へ入るよう催促している。
なかなか入ってこない四人を見て、セバスという執事は小首をかしげた。
「?どうぞ、中へお入りください。主人が奥の応接室でお待ちでございます」
「ちょ、ちょっと待って!あ、いやあの、待っていたってどういう……?というかこ
こ何処なんですか?俺たち気がついたらここにいて……」
急展開の急展開に頭がついていけず、ファングは頭に浮かんだ疑問を端からぶつけ
た。
疑問を口に出していく端からさらに疑問が浮かび、もう何がわからないのかすらわか
らなくなってきた。
ワッチは岩を投げた体制のまま固まっているし、トノヤは考える事をはじめから諦め
ているのか欠伸をしながらダルそうに突っ立っている。月見に至っては頭がショート
したらしくいつの間にか頭からプスプスと湯気をだして倒れている。
執事は少し困った顔をした。
「ええと、こちらはガラス職人リア様のお屋敷で、リア様の旧友であられる鍛冶屋ド
ム様から、紹介状を持った四人組がこちらに来られると連絡をいただいたので、お待
ちしておりましたのですが。人違いでありましたかな?」
人違い、と言った瞬間執事の目の色が変わった。
温和そうな雰囲気から急に、鋭く刺すようなとても素人とは思えないものに。
空気が変わりおもわず臨戦態勢になるが、ファングはハッと思い出したように荷物の
中からしわしわになった紙を出す。
「え!あ!紹介状!?これ!?ってうそぉ!ここがガラス職人の家ぇええ!?」
癖のある大胆な文字が並ぶ紹介状を確認すると、執事ははじめの温和な顔に戻った。
「ふむ、確かにドム様の紹介状ですな。なにやら色々あったようですが、まあ、詳し
い事は奥でどうぞ」
執事はニッコリ笑うと、案内いたします、と正面の扉の方へ歩き出した。
「どういうことなんだぁ~?」
ワッチは月見を小脇に抱えて、隣を歩くファングに聞いた。
「よくわかんないけど、目的地のガラス職人の家にたどり着けたってことでしょ。
もー疲れてあんまり色々考えたくない」
「そうだなぁ、さっさとリアって奴に直してもらって早く街に帰りたいね。これ以上
なにか起きる前に」
「なんかあっけねーのな」
「いやいや、道中十分いろいろあったでしょ」
そういえば二日酔いもいつのまにか直ってるな、とファングが伸びをしていたら、前
を歩いていた執事が歩くのをやめた。
「こちらが応接室でございます。どうぞ」
執事は数回ノックし、質素な扉を開けた。
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NPC:ワッチ・月見
場所:ヴァルカン/古い屋敷敷地内
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「おや、ずいぶんと元気なノックですね。いらっしゃいませ、お客人。私は当屋敷の
執事、セバスと申します。お待ちしておりました。さ、どうぞ中へお入りください」
「………………え、ええええ!?」
ワッチの投げた岩によって大穴の開いた扉の向こうから出て来たのは、セバスと名乗
るやたら背の高い、品の良さそうな温和な初老の男だった。
壊れた扉を開け、腕を屋敷の奥へと示し、中へ入るよう催促している。
なかなか入ってこない四人を見て、セバスという執事は小首をかしげた。
「?どうぞ、中へお入りください。主人が奥の応接室でお待ちでございます」
「ちょ、ちょっと待って!あ、いやあの、待っていたってどういう……?というかこ
こ何処なんですか?俺たち気がついたらここにいて……」
急展開の急展開に頭がついていけず、ファングは頭に浮かんだ疑問を端からぶつけ
た。
疑問を口に出していく端からさらに疑問が浮かび、もう何がわからないのかすらわか
らなくなってきた。
ワッチは岩を投げた体制のまま固まっているし、トノヤは考える事をはじめから諦め
ているのか欠伸をしながらダルそうに突っ立っている。月見に至っては頭がショート
したらしくいつの間にか頭からプスプスと湯気をだして倒れている。
執事は少し困った顔をした。
「ええと、こちらはガラス職人リア様のお屋敷で、リア様の旧友であられる鍛冶屋ド
ム様から、紹介状を持った四人組がこちらに来られると連絡をいただいたので、お待
ちしておりましたのですが。人違いでありましたかな?」
人違い、と言った瞬間執事の目の色が変わった。
温和そうな雰囲気から急に、鋭く刺すようなとても素人とは思えないものに。
空気が変わりおもわず臨戦態勢になるが、ファングはハッと思い出したように荷物の
中からしわしわになった紙を出す。
「え!あ!紹介状!?これ!?ってうそぉ!ここがガラス職人の家ぇええ!?」
癖のある大胆な文字が並ぶ紹介状を確認すると、執事ははじめの温和な顔に戻った。
「ふむ、確かにドム様の紹介状ですな。なにやら色々あったようですが、まあ、詳し
い事は奥でどうぞ」
執事はニッコリ笑うと、案内いたします、と正面の扉の方へ歩き出した。
「どういうことなんだぁ~?」
ワッチは月見を小脇に抱えて、隣を歩くファングに聞いた。
「よくわかんないけど、目的地のガラス職人の家にたどり着けたってことでしょ。
もー疲れてあんまり色々考えたくない」
「そうだなぁ、さっさとリアって奴に直してもらって早く街に帰りたいね。これ以上
なにか起きる前に」
「なんかあっけねーのな」
「いやいや、道中十分いろいろあったでしょ」
そういえば二日酔いもいつのまにか直ってるな、とファングが伸びをしていたら、前
を歩いていた執事が歩くのをやめた。
「こちらが応接室でございます。どうぞ」
執事は数回ノックし、質素な扉を開けた。
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