★テラロマンス★-RPG風ファンタジーリレー小説-
◆――――――――――――――――――――――――――――
メールの調子がおかしいので、千鳥ちゃんに送ってもらいます!
ありがとう千鳥ちゃん!
―――――――――――――――
キャスト:ワッチ・月見・トノヤ・ファング
NPC:悪人面グループ
場所:ヴァルカン/炭鉱の中
―――――――――――――――
「おおうっ!水無河月見、17年間生きてきた中で、今日ほどうれし恥ずかし
大ハッピィな日はありませんでした隊長!ぬぅ、密室とはまたコアなセレクトを
ッ!」
「おい、なんかスゲー空気薄いんだけど。なぁ、ワッチ息止めててよ」
「できるか!」
「だってどう考えても肺が一番でけぇのはワッチだろ!?平等にしろよ平等に!」
「なにっ!?鼻の穴の大きさなら負けませんぞ★」
「なおさらダメじゃねぇかよ!」
真の闇の中でひととおり騒いでから、ファングは口をつぐんだ。
ワッチもそろそろスペース的に限界なようだ。ファングでさえ体が動かないほど
狭いと感じるのに、それより頭ひとつは違うワッチなら、よく耐えたほうである。
さらに言うなれば、月見が見えないところで何かやっているらしいのがまた怖い。
首さえも満足に回せずに、目の前の銀の壁を見る。片手で叩いてみるがもちろん
壊れるわけもなく、鈍い音しか響かない。
と、
『うわっ!?』
いきなり壁が消え、3人は文字通り炭鉱内へ倒れこんだ。
「いたたたたた!痛ぇよ重ぇよ!降りろ――ッ!」
「うひょひょっ!ファング君とオヤジ殿との間に挟まれてかなり圧迫感!
ていうかあんま状況変わってなぐぇ」
ファングは背中にワッチと月見を乗せてうつぶせに寝たまま、目の前に
見慣れない靴を見て、視線だけで上を見た。
「…何やってんだお前ら」
そこには腰に手をあてて、こちらを見下ろしているトノヤがいる。
手にはトーチらしきものを持っていて、その光のおかげで彼の呆れ顔が見えた。
「湯煙密室白昼夢情事+2」
「理性を保つべく自分との戦い」
「息止め」
即座に言われ、トノヤが顔を歪ませて何かを言いたげに口を開くが、
背中から重みが消えた勢いで、ファングはそのまま続けた。
「いや、ワッチもういいよ息止めなくて。で、トラップは止まった…んだよな?」
「あぁ、スイッチもスゲー目立つ所にあったぞ。ホラこれ、お前らの荷物」
そう言って、手渡された荷物を――混乱の中で落としたようだ――
ワッチに手渡して(彼は不服そうだったが)から、ファングは額のバンダナを親指で
いじった。
「おっかしいなぁ…ここ、炭鉱のはずだぜ?トラップなんかあってたまるかよ」
「つうことは、トラップを仕掛けたくなるほど大事なもんがここにあるって事だな」
トノヤがいきなりしゃがみ込んだ。見ると、これも横穴に飛び込んだ際に落としたら
しい
ランタンが転がっている。それを拾う彼の背を見て、はっと気づく。
「! じゃあ…」
トノヤの言葉に、ファングはぱっと顔を輝かせてワッチと月見を見た――
自分と同じような顔をしているかと思いきや、月見に絡まれたワッチが
なにやら騒いでいるだけだった。
「って話聞いてないじゃん」
「なんつーか、よくこんなメンバーでここまで来れたなお前ら」
再度ランタンに火を燈しながら、深々とうなずく。トノヤの顔は見ないでもわかっ
た。
きっと呆れ顔のままだ。
「俺もそう思う」
・・・★・・・
「ところで、あのオッチャン達はどうしたんだ?」
「ん?邪魔だったからとりあえずみんな寝かせてきた」
簡単にだが、宝のことも話してしまった。ここまで来た彼にも知る権利は
あるだろうし、何より人手はあったほうがいい。
「でも、手がかりどころか『浅葱の杖』そのものがあるかもしんないって事だよ
な!」
「物騒な詩が気になるけどなー。俺としては」
したり顔であごに手をやって、
「『欲望は闇に埋まる』…一体どういう意味だ?」
ひとりつぶやく。どうやら、ファング自身より真面目に考えてくれているらしい。
ワッチが背後から、目の前の壁を指差す。
「…でもファング。行き止まりだぜここ」
「そーなんだよな~…」
と、月見が壁をどんと叩く。
「じゃ、オヤジ殿が爆裂パワーで体当たりをば!」
「よぉし」
「本気にするなワッチ!月見のいう事は聞くな――!」
ワッチの巨体をどうにか止めようと壁に背を向けた時、月見の奇声がこだました。
「うひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
同時に聞こえる、岩が崩れる音。
見れば、月見の立っていたあたりの所にぽっかりと落とし穴のような穴があいてい
る。
即座に男3人が、穴へと近づいて耳をすます。
「結構深いな」
「あ、でも意外とデカイねこの穴。ワッチでも入れるね」
「オイラ…落ちるのはあんま好きじゃねぇなあ」
3人には、どうしても月見の身を案じることができないようだった。
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メールの調子がおかしいので、千鳥ちゃんに送ってもらいます!
ありがとう千鳥ちゃん!
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キャスト:ワッチ・月見・トノヤ・ファング
NPC:悪人面グループ
場所:ヴァルカン/炭鉱の中
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「おおうっ!水無河月見、17年間生きてきた中で、今日ほどうれし恥ずかし
大ハッピィな日はありませんでした隊長!ぬぅ、密室とはまたコアなセレクトを
ッ!」
「おい、なんかスゲー空気薄いんだけど。なぁ、ワッチ息止めててよ」
「できるか!」
「だってどう考えても肺が一番でけぇのはワッチだろ!?平等にしろよ平等に!」
「なにっ!?鼻の穴の大きさなら負けませんぞ★」
「なおさらダメじゃねぇかよ!」
真の闇の中でひととおり騒いでから、ファングは口をつぐんだ。
ワッチもそろそろスペース的に限界なようだ。ファングでさえ体が動かないほど
狭いと感じるのに、それより頭ひとつは違うワッチなら、よく耐えたほうである。
さらに言うなれば、月見が見えないところで何かやっているらしいのがまた怖い。
首さえも満足に回せずに、目の前の銀の壁を見る。片手で叩いてみるがもちろん
壊れるわけもなく、鈍い音しか響かない。
と、
『うわっ!?』
いきなり壁が消え、3人は文字通り炭鉱内へ倒れこんだ。
「いたたたたた!痛ぇよ重ぇよ!降りろ――ッ!」
「うひょひょっ!ファング君とオヤジ殿との間に挟まれてかなり圧迫感!
ていうかあんま状況変わってなぐぇ」
ファングは背中にワッチと月見を乗せてうつぶせに寝たまま、目の前に
見慣れない靴を見て、視線だけで上を見た。
「…何やってんだお前ら」
そこには腰に手をあてて、こちらを見下ろしているトノヤがいる。
手にはトーチらしきものを持っていて、その光のおかげで彼の呆れ顔が見えた。
「湯煙密室白昼夢情事+2」
「理性を保つべく自分との戦い」
「息止め」
即座に言われ、トノヤが顔を歪ませて何かを言いたげに口を開くが、
背中から重みが消えた勢いで、ファングはそのまま続けた。
「いや、ワッチもういいよ息止めなくて。で、トラップは止まった…んだよな?」
「あぁ、スイッチもスゲー目立つ所にあったぞ。ホラこれ、お前らの荷物」
そう言って、手渡された荷物を――混乱の中で落としたようだ――
ワッチに手渡して(彼は不服そうだったが)から、ファングは額のバンダナを親指で
いじった。
「おっかしいなぁ…ここ、炭鉱のはずだぜ?トラップなんかあってたまるかよ」
「つうことは、トラップを仕掛けたくなるほど大事なもんがここにあるって事だな」
トノヤがいきなりしゃがみ込んだ。見ると、これも横穴に飛び込んだ際に落としたら
しい
ランタンが転がっている。それを拾う彼の背を見て、はっと気づく。
「! じゃあ…」
トノヤの言葉に、ファングはぱっと顔を輝かせてワッチと月見を見た――
自分と同じような顔をしているかと思いきや、月見に絡まれたワッチが
なにやら騒いでいるだけだった。
「って話聞いてないじゃん」
「なんつーか、よくこんなメンバーでここまで来れたなお前ら」
再度ランタンに火を燈しながら、深々とうなずく。トノヤの顔は見ないでもわかっ
た。
きっと呆れ顔のままだ。
「俺もそう思う」
・・・★・・・
「ところで、あのオッチャン達はどうしたんだ?」
「ん?邪魔だったからとりあえずみんな寝かせてきた」
簡単にだが、宝のことも話してしまった。ここまで来た彼にも知る権利は
あるだろうし、何より人手はあったほうがいい。
「でも、手がかりどころか『浅葱の杖』そのものがあるかもしんないって事だよ
な!」
「物騒な詩が気になるけどなー。俺としては」
したり顔であごに手をやって、
「『欲望は闇に埋まる』…一体どういう意味だ?」
ひとりつぶやく。どうやら、ファング自身より真面目に考えてくれているらしい。
ワッチが背後から、目の前の壁を指差す。
「…でもファング。行き止まりだぜここ」
「そーなんだよな~…」
と、月見が壁をどんと叩く。
「じゃ、オヤジ殿が爆裂パワーで体当たりをば!」
「よぉし」
「本気にするなワッチ!月見のいう事は聞くな――!」
ワッチの巨体をどうにか止めようと壁に背を向けた時、月見の奇声がこだました。
「うひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
同時に聞こえる、岩が崩れる音。
見れば、月見の立っていたあたりの所にぽっかりと落とし穴のような穴があいてい
る。
即座に男3人が、穴へと近づいて耳をすます。
「結構深いな」
「あ、でも意外とデカイねこの穴。ワッチでも入れるね」
「オイラ…落ちるのはあんま好きじゃねぇなあ」
3人には、どうしても月見の身を案じることができないようだった。
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