―――――――――――――――
キャスト:ワッチ・月見・トノヤ・ファング
NPC:悪人面グループ
場所:ヴァルカン/炭鉱の中
―――――――――――――――
月見の落ちた穴に1列に何故かおりこうに並んだ男三人衆。
「よぉ~し。行くぞ。いくぞッ」
「早くしてよワッチん!後ろつかえてるッて」
「あ~めんどくせーなあ!ウラッ!!」
ドンっ
一番後ろに居たトノヤが先頭のワッチの様子に痺れを切らし、前のファングごと穴に
蹴り落とした。
「ぎゃーーーー!!」
「心の準備がぁぁああ!!!」
………ズンッ
「……深いなホントに」
着地(落下)音が聞こえるまでに結構長かった。
トノヤは一瞬ためらい、ワイヤガンを片手に穴に飛び込んだ。
落下で胃が浮くような気持ち悪さを抑え、地面に近付いたところで壁にワイヤを打ち
込み、振り子の要領で真下への落下の勢いを軽くしてひらりと着地した。
瞬間。
「トノヤてめー!」
「リンチだリンチ!」
「うおおお!?」
デコにたんこぶをおそろいに作ったファングとワッチに奇襲を受けるトノヤ。
2人とも本気だ。本気で痛い。
「あひゃ★混ぜてくだされ~…ガフッ」
ワッチの振り上げた肘がウキウキと割り込んできた月見の顔面にクリティカルヒット
し、地獄のマジリンチは終了した。
「さて。どうしたもんかねぇ。すんごい暗いけど、ここが噂の『月も太陽も星もいら
ぬ。欲望は闇に埋まる……』ってトコか?」
デコのたんこぶをさすりながらワッチがあたりを見回す。
頭上から降る光も微量で、ぽっかりと口を開けた黒い横穴は一歩踏み入れるとランタ
ン程度の光では4人全員照らせない程だ。
不自然なまでに暗い。
しかし道はそこしかないので黒い横穴を進むことにした。
先頭はランタンを持ったワッチ。
残りの三人はワッチにしっかりつかまっている。
「ちょ、ちょっと歩きにくいんだけど」
「そんなことゆったって、少しでも放っれたらあっという間にはぐれちゃうよ」
月見なんか腰にガッツリしがみついている。
むしろ歩けない。
「ウヒョウ★今回は素ッ敵でおいしい展開がテンコモリですなぁ!」
「欲望は闇に埋まる……杖に喰われるぞ月見」
「おっ、うまいねぇ!ワッチん」
「杖に喰われるッてコトは杖が出てくるんじゃねーの。喰ってもらおうぜコイツ。し
たら手に入るじゃん、お宝」
「トノヤ……流石にそれは……」
先に違和感に気付いたのはワッチだった。
月見が黒い。
顔の上半分が不自然な影で覆われている。
本人は全く気付いていないのかはしゃぎっぱなしだ。
「つ、月見!顔顔!!!」
「うわっ顔が無いよ!!?」
「なんですとぉ!?どおりでさっきから何も見えないと思ッていたら、うっかり顔を
落としてしまっていたのですねぃ!」
顔のあった場所に手を当て、じたばた騒ぎ出す月見。
表情が見えないので良く解らないが、ジェスチャーを見る限りでは流石に焦っている
らしい。
「マジで闇に喰われてるジャン。すっげー」
「感心してる場合!?でもこれがアノ言葉の現象なら杖は近い・ってことかも」
「おっしゃぁ!ンルディ!!」
ワッチの抜きはなったンルディは、待ってましたと言わんばかりに光だす。
突然のまばゆい光は、暗闇に慣れてきた目に優しくはなかった。
反射的に閉じたまぶたの上から眼球に光が突き刺さる。
「ランタンより明るかったの?その剣」
「そんなカンジしなかったけどなぁ。うう、眩しい」
「あ、顔あるジャン」
黒頭巾でも被っていたように見えた月見の顔も、ンルディの光に照らされていた。
ファングは首をかしげる。
「さっきのは.錯覚?」
「みんなで同時に仲良く同じ錯覚かぁ?」
「それは……」
『その光は……まさかンルディ?』
「!?」
聞き知らない女の声。
方向はわからなかった。
声の響き方からして術で拡声しているのかもしれない。
「誰だ!?」
ワッチはンルディを握り直し、構え、叫んだ。
他の三人にも緊張が走る。
しばらくの沈黙の後、その声の主は姿を表わした。
キャスト:ワッチ・月見・トノヤ・ファング
NPC:悪人面グループ
場所:ヴァルカン/炭鉱の中
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月見の落ちた穴に1列に何故かおりこうに並んだ男三人衆。
「よぉ~し。行くぞ。いくぞッ」
「早くしてよワッチん!後ろつかえてるッて」
「あ~めんどくせーなあ!ウラッ!!」
ドンっ
一番後ろに居たトノヤが先頭のワッチの様子に痺れを切らし、前のファングごと穴に
蹴り落とした。
「ぎゃーーーー!!」
「心の準備がぁぁああ!!!」
………ズンッ
「……深いなホントに」
着地(落下)音が聞こえるまでに結構長かった。
トノヤは一瞬ためらい、ワイヤガンを片手に穴に飛び込んだ。
落下で胃が浮くような気持ち悪さを抑え、地面に近付いたところで壁にワイヤを打ち
込み、振り子の要領で真下への落下の勢いを軽くしてひらりと着地した。
瞬間。
「トノヤてめー!」
「リンチだリンチ!」
「うおおお!?」
デコにたんこぶをおそろいに作ったファングとワッチに奇襲を受けるトノヤ。
2人とも本気だ。本気で痛い。
「あひゃ★混ぜてくだされ~…ガフッ」
ワッチの振り上げた肘がウキウキと割り込んできた月見の顔面にクリティカルヒット
し、地獄のマジリンチは終了した。
「さて。どうしたもんかねぇ。すんごい暗いけど、ここが噂の『月も太陽も星もいら
ぬ。欲望は闇に埋まる……』ってトコか?」
デコのたんこぶをさすりながらワッチがあたりを見回す。
頭上から降る光も微量で、ぽっかりと口を開けた黒い横穴は一歩踏み入れるとランタ
ン程度の光では4人全員照らせない程だ。
不自然なまでに暗い。
しかし道はそこしかないので黒い横穴を進むことにした。
先頭はランタンを持ったワッチ。
残りの三人はワッチにしっかりつかまっている。
「ちょ、ちょっと歩きにくいんだけど」
「そんなことゆったって、少しでも放っれたらあっという間にはぐれちゃうよ」
月見なんか腰にガッツリしがみついている。
むしろ歩けない。
「ウヒョウ★今回は素ッ敵でおいしい展開がテンコモリですなぁ!」
「欲望は闇に埋まる……杖に喰われるぞ月見」
「おっ、うまいねぇ!ワッチん」
「杖に喰われるッてコトは杖が出てくるんじゃねーの。喰ってもらおうぜコイツ。し
たら手に入るじゃん、お宝」
「トノヤ……流石にそれは……」
先に違和感に気付いたのはワッチだった。
月見が黒い。
顔の上半分が不自然な影で覆われている。
本人は全く気付いていないのかはしゃぎっぱなしだ。
「つ、月見!顔顔!!!」
「うわっ顔が無いよ!!?」
「なんですとぉ!?どおりでさっきから何も見えないと思ッていたら、うっかり顔を
落としてしまっていたのですねぃ!」
顔のあった場所に手を当て、じたばた騒ぎ出す月見。
表情が見えないので良く解らないが、ジェスチャーを見る限りでは流石に焦っている
らしい。
「マジで闇に喰われてるジャン。すっげー」
「感心してる場合!?でもこれがアノ言葉の現象なら杖は近い・ってことかも」
「おっしゃぁ!ンルディ!!」
ワッチの抜きはなったンルディは、待ってましたと言わんばかりに光だす。
突然のまばゆい光は、暗闇に慣れてきた目に優しくはなかった。
反射的に閉じたまぶたの上から眼球に光が突き刺さる。
「ランタンより明るかったの?その剣」
「そんなカンジしなかったけどなぁ。うう、眩しい」
「あ、顔あるジャン」
黒頭巾でも被っていたように見えた月見の顔も、ンルディの光に照らされていた。
ファングは首をかしげる。
「さっきのは.錯覚?」
「みんなで同時に仲良く同じ錯覚かぁ?」
「それは……」
『その光は……まさかンルディ?』
「!?」
聞き知らない女の声。
方向はわからなかった。
声の響き方からして術で拡声しているのかもしれない。
「誰だ!?」
ワッチはンルディを握り直し、構え、叫んだ。
他の三人にも緊張が走る。
しばらくの沈黙の後、その声の主は姿を表わした。
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