PC:エンジュ シエル レイン
NPC:なし
場所:宿屋の一室
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
エンジュはシエルをそっとベッドへ寝かせた。
熟睡している友人は以前一日半寝ていた強者なので、揺すり起こすワケにもいかな
かったし、するつもりもなかったから。
部屋の中にはもう一人、レインと名乗った女性。
ツインテールにチャイナ服のなかなかかわいらしい彼女は、やっぱりあの露店商に
騙された(というか、陥れられた?)らしいので、つい連れてきてしまったのだが。
「あの、これからどうするつもりですか?」
なんだかちょっぴり警戒されているような気もする。
エンジュはぽりぽりと頭を掻いた。
「朝になったら情報屋に当てがあるから取りあえずあたってみるわ」
せめてもう少し手掛かりが残っていれば良かったのに。
無意識に使おうとして零れる魔法に舌打ちをする。
そういえば彼女は何を取られたのだろう?
「あの胡散臭い露店商のオヤジに何を取られたか聞いてもイイかしら」
「……呪符を、取られてしまって」
思い出すだけでムカついてきたらしい。小刻みに震えだしたと思ったら、握り拳に
だんだん力が込められていく。
「あの変態!!軽々しく乙女の太ももに触れた罪は重いわよ!!」
面白いわ、と思ってしまうエンジュさんだった……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「……どのくらい寝てた?」
「まだ半日も経ってないわよ……平気?」
シエルが予想以上に早く目覚めたことに、エンジュはほっとした。
情報屋に、ユークリッドに連絡を取ろうと思っていたところだったから。
「置いていくのも不安だったのよね。一緒に行ける?」
仮面をつけながら、シエルは当たり前のように答える。
「行くわ。私が必要でしょ?」
彼女が自信過剰なワケではなく、ただ純粋に力になりたいのだとエンジュは知って
いる。こういう言葉の使い方が敵を作りやすいというのに、一向に直す気配がないの
も知っている。
「ほんっとにもう、可愛いんだから」
「何がよ」
シエルの頭をエンジュがぐりぐり撫でる。されるがままのシエル。
二人は部屋の外で待つレインの元へ急いだ。
NPC:なし
場所:宿屋の一室
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エンジュはシエルをそっとベッドへ寝かせた。
熟睡している友人は以前一日半寝ていた強者なので、揺すり起こすワケにもいかな
かったし、するつもりもなかったから。
部屋の中にはもう一人、レインと名乗った女性。
ツインテールにチャイナ服のなかなかかわいらしい彼女は、やっぱりあの露店商に
騙された(というか、陥れられた?)らしいので、つい連れてきてしまったのだが。
「あの、これからどうするつもりですか?」
なんだかちょっぴり警戒されているような気もする。
エンジュはぽりぽりと頭を掻いた。
「朝になったら情報屋に当てがあるから取りあえずあたってみるわ」
せめてもう少し手掛かりが残っていれば良かったのに。
無意識に使おうとして零れる魔法に舌打ちをする。
そういえば彼女は何を取られたのだろう?
「あの胡散臭い露店商のオヤジに何を取られたか聞いてもイイかしら」
「……呪符を、取られてしまって」
思い出すだけでムカついてきたらしい。小刻みに震えだしたと思ったら、握り拳に
だんだん力が込められていく。
「あの変態!!軽々しく乙女の太ももに触れた罪は重いわよ!!」
面白いわ、と思ってしまうエンジュさんだった……。
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「……どのくらい寝てた?」
「まだ半日も経ってないわよ……平気?」
シエルが予想以上に早く目覚めたことに、エンジュはほっとした。
情報屋に、ユークリッドに連絡を取ろうと思っていたところだったから。
「置いていくのも不安だったのよね。一緒に行ける?」
仮面をつけながら、シエルは当たり前のように答える。
「行くわ。私が必要でしょ?」
彼女が自信過剰なワケではなく、ただ純粋に力になりたいのだとエンジュは知って
いる。こういう言葉の使い方が敵を作りやすいというのに、一向に直す気配がないの
も知っている。
「ほんっとにもう、可愛いんだから」
「何がよ」
シエルの頭をエンジュがぐりぐり撫でる。されるがままのシエル。
二人は部屋の外で待つレインの元へ急いだ。
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