PC:エンジュ シエル レイン
NPC:なし
場所:宿屋の一室
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あの変態親父を追っている時に会ったお姉さん達。
白くて綺麗な人はシエルさん、耳の尖っている(ハーフエルフなんだって)やっぱり綺麗な人がエンジュさん。
……自分の語彙の貧困さにちょっと頭が痛くなったりする18の昼下がりだった。
まぁ、そんなちょっぴり心が痛いけどどうでもいい事を考えながら、私はエンジュさん達の部屋の隅っこに座っていた。
突然倒れてしまった(エンジュさんによると力を使いすぎるとそうなるらしい)シエルさんをベットに寝かせて、じーっとそっちを見ている。
沈黙。
まだ沈黙。
とことん沈黙。
――もぉ、我慢できない。
「あの、これからどうするつもりですか?」
沈黙に耐え切れなかったから、とりあえず口を開いてみた。
考え事の邪魔しちゃった気もしてちょっと視線が怪しくなってしまう……
「朝になったら情報屋に当てがあるから取りあえずあたってみるわ」
ぼりぼりと頭を掻いてエンジュさんはそう言った。
どうやら考え事の邪魔をしちゃったとかはないみたいで、ちょっと安心――した次の瞬間、チ、と小さく舌打ちが聞こえた。
どーしよう、やっぱり邪魔したら悪かったかなぁ……
天にましますご先祖様、なんだか私精神的にピンチです。
「あの胡散臭い露店商のオヤジに何を取られたか聞いてもイイかしら」
こー、そこの無い沼にずぶずぶ沈んでいくような感じに悪循環する考えを止めてくれたのはエンジュさんの一言だった。
そこにはとりあえず私に対する苛立ちのようなものは感じられない気がする。
――感じられないといいな。
「……呪符を、取られてしまって」
返答を返してから、あらためてあの変態に対する怒りがこみ上げてくる。
「あの変態!!軽々しく乙女の太ももに触れた罪は重いわよ!!」
近所のお兄さん直伝の必殺ハイキックを絶対絶対絶対ぜぇーーーったいあの変態に叩き込んであげるんだから!!
なんだか炎を背負って立ってみたい気がする私だった。
◆◇★☆†◇◆☆★
ちょっと散歩に行ってきます、と言って私は部屋を出た。
時間はすでに夜を通り越して明け方……というかもう朝。
実は私が夕暮れの次に好きなのがこの時間帯なのだ。
家々から漂ってくる朝食の匂いとかだんだん増えていく人通りを眺めていると、『今日も一日がんばるぞー!』っていう声が聞こえてきそうで、私もなんだか元気がでてくる。
もちろん、昼よりも人通りが少ないのでウィンドウショッピングをしやすいという利点もきっちりとカバーしているし、夕暮れの散歩が何かの理由でできなかった時とか気が向いたときにはこうして朝もぶらつくことにしているのだ。
昨日みたいな腹だたしい事がそうそう起こるわけもなく、朝の散歩はつつがなく終わった。
ちぇ、もし今度見かけたら問答無用に蹴り飛ばすつもりだったのに……
そんなやるせないような気分を抱えつつも、とりあえず私は自分の宿へ。
自分の部屋を引き払って、エンジュさんとシエルさんの泊まっている宿に移ることにした。
現状私一人じゃ手がかり無しだし、あの人達なら見つけてくれそう、ていう気もする。
ちょっと他力本願だけど、後であの変態を皆でタコ殴りにするのはきっと楽しいハズ。
私刑にかけるなら数は多い方がいいって事で納得してもらおう、うんそうしよう。
部屋の手続きを済ませて、荷物を置いて、二人の部屋の前に戻ってきた。
コンコン、とノックして「ただいまーです」って声を掛けると、中から話し声が聞こえた。
「ほんっとにもう、可愛いんだから」「何がよ」とか。
シエルさんも起きてきたのかな?
声は聞いたことがないから、分からないけど女の人の声だしきっとそうなんだろう。
出てくるような感じがしたから一歩引いて待つ。
案の定、がちゃりとドアが開いて人が出てきたんだけど……
出てきたのは、予想もしてなかったなんだか髪を乱した、紅い目が特徴的な仮面の人。
えーーっと……この人、ダレ……?
NPC:なし
場所:宿屋の一室
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あの変態親父を追っている時に会ったお姉さん達。
白くて綺麗な人はシエルさん、耳の尖っている(ハーフエルフなんだって)やっぱり綺麗な人がエンジュさん。
……自分の語彙の貧困さにちょっと頭が痛くなったりする18の昼下がりだった。
まぁ、そんなちょっぴり心が痛いけどどうでもいい事を考えながら、私はエンジュさん達の部屋の隅っこに座っていた。
突然倒れてしまった(エンジュさんによると力を使いすぎるとそうなるらしい)シエルさんをベットに寝かせて、じーっとそっちを見ている。
沈黙。
まだ沈黙。
とことん沈黙。
――もぉ、我慢できない。
「あの、これからどうするつもりですか?」
沈黙に耐え切れなかったから、とりあえず口を開いてみた。
考え事の邪魔しちゃった気もしてちょっと視線が怪しくなってしまう……
「朝になったら情報屋に当てがあるから取りあえずあたってみるわ」
ぼりぼりと頭を掻いてエンジュさんはそう言った。
どうやら考え事の邪魔をしちゃったとかはないみたいで、ちょっと安心――した次の瞬間、チ、と小さく舌打ちが聞こえた。
どーしよう、やっぱり邪魔したら悪かったかなぁ……
天にましますご先祖様、なんだか私精神的にピンチです。
「あの胡散臭い露店商のオヤジに何を取られたか聞いてもイイかしら」
こー、そこの無い沼にずぶずぶ沈んでいくような感じに悪循環する考えを止めてくれたのはエンジュさんの一言だった。
そこにはとりあえず私に対する苛立ちのようなものは感じられない気がする。
――感じられないといいな。
「……呪符を、取られてしまって」
返答を返してから、あらためてあの変態に対する怒りがこみ上げてくる。
「あの変態!!軽々しく乙女の太ももに触れた罪は重いわよ!!」
近所のお兄さん直伝の必殺ハイキックを絶対絶対絶対ぜぇーーーったいあの変態に叩き込んであげるんだから!!
なんだか炎を背負って立ってみたい気がする私だった。
◆◇★☆†◇◆☆★
ちょっと散歩に行ってきます、と言って私は部屋を出た。
時間はすでに夜を通り越して明け方……というかもう朝。
実は私が夕暮れの次に好きなのがこの時間帯なのだ。
家々から漂ってくる朝食の匂いとかだんだん増えていく人通りを眺めていると、『今日も一日がんばるぞー!』っていう声が聞こえてきそうで、私もなんだか元気がでてくる。
もちろん、昼よりも人通りが少ないのでウィンドウショッピングをしやすいという利点もきっちりとカバーしているし、夕暮れの散歩が何かの理由でできなかった時とか気が向いたときにはこうして朝もぶらつくことにしているのだ。
昨日みたいな腹だたしい事がそうそう起こるわけもなく、朝の散歩はつつがなく終わった。
ちぇ、もし今度見かけたら問答無用に蹴り飛ばすつもりだったのに……
そんなやるせないような気分を抱えつつも、とりあえず私は自分の宿へ。
自分の部屋を引き払って、エンジュさんとシエルさんの泊まっている宿に移ることにした。
現状私一人じゃ手がかり無しだし、あの人達なら見つけてくれそう、ていう気もする。
ちょっと他力本願だけど、後であの変態を皆でタコ殴りにするのはきっと楽しいハズ。
私刑にかけるなら数は多い方がいいって事で納得してもらおう、うんそうしよう。
部屋の手続きを済ませて、荷物を置いて、二人の部屋の前に戻ってきた。
コンコン、とノックして「ただいまーです」って声を掛けると、中から話し声が聞こえた。
「ほんっとにもう、可愛いんだから」「何がよ」とか。
シエルさんも起きてきたのかな?
声は聞いたことがないから、分からないけど女の人の声だしきっとそうなんだろう。
出てくるような感じがしたから一歩引いて待つ。
案の定、がちゃりとドアが開いて人が出てきたんだけど……
出てきたのは、予想もしてなかったなんだか髪を乱した、紅い目が特徴的な仮面の人。
えーーっと……この人、ダレ……?
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