PC:レイン
NPC:オーガス(商人)
場所:夢の島ナイティア~夢の祠~夢の世界~夢の祠。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
適当に、その場に合わせた反応をなんとなく返しながら思考を少しずつ纏めて行く。魔術師は自己のコントロールが完璧でなければならないというのが祖父の口癖だった。
おちついて、冷静に、余計な思考をカット。とりあえず狂信者とかそういうのはまず言う事を聞いてあげることが沈静化への第一歩なんだっけ?これも聞いた話なんだけど。
「――つまり、結局私は何をすればいいんですか?」
0.5秒くらい(適当)で考えを纏めて、ついでにいろいろ決心して口を開くと、おぉ、やる気になってくださいましたか!とか、これでナイティアも救われます!とかなんとか。
相変わらず感情が理性を完全に超えていて一向に要領を得ないんだけど、まぁとにかく実際ヤルコト編を総合すると、つまり私は像に触れながら(実際には抱けって言われた。語り継ぐのに必要なんだって、別に語り継がなくていいのに)寝ればいいみたい。そんな簡単なコトならさっさとそう言ってくれれば私もいろいろと助かるのに、とかは思っちゃいけないんだろうね。やっぱり。
聖霊に接する夢見の巫女が眠りにつく部屋とやらは、村から少し離れた山間にある洞窟のような祠だった。着いた時にはもう、げっそり。村からそんなに離れてるわけでもないし、道中は平坦な道だったんだけど、同行者の精神攻撃が痛い痛い痛い。久しぶりに自分の呪符を身につけている安心感とかそういうのがなかったら耐え切れてたかどうか本気で怪しいっていうのは困りモノだと思うんだ、私。
ようやく着いたってほっとしながら中に入ると、小さな部屋が作られていてポツンとベッドが一つ置かれていた。
「ここは、本来夢を操る大魔導師様の住まわれていた祠なのです」
と、私を案内してきたオーガスとか言うヤツが言う。
まぁ、私にしてみればそんな曰く因縁はどうでもいい。どうせ寝るだけ……だ……し?
「ねぇ、これなぁに?」
ベッドを見ると嫌でも目につく、白いシーツに映える強烈な色彩。
それは、朱色の袴だった。上着とセットでキレイに畳んでおいてある。
「はい、夢見の巫女さまの装束です。それをご着用の上でお眠りください」
よくわからないけど、これも必要なコトらしい。
さすが、村の存続を賭けてるだけに大掛かりなんだなぁとか思ってみる。
「必要な事ですから。どうか、お願いいたします」
手にとって見ると一応洗濯はされてあったけど、長年使ってきた服の、独特のよれとかがあった。きっと新品ではなくて代々の巫女さんが使ってた服なんだろーなーとか思いながら袖を通す。決して私も大柄な方ではないハズなのだけど、私には少し小さくて肩回りとかがちょっと窮屈なのが困るといえば困った。
★☆◆◇†☆★◇◆
変態追い出して着替えてベッドに入ったら、そこはまさに夢のような心地で私はすぐに自分が眠りに落ちていくのがわかった。
気が付けば、私は上も下も左も右もわからないようなところをふらふらしていた。
適当にうろついていると、いつの間にかオトコの人が目の前に立っていた。実家の近所にすんでいたお兄さんに似ているんだけど、髪の毛とか目の色が違う。いっそ髪型まで違っていれば別人なのに、なんだろうこのハンパさ。
「よう、なかなかぴっちり感ただよういい感じの子猫ちゃん、何かオレに用かい?」
「…えっと、ぴっちりした子猫ちゃんてどんなのです?」
「キミのようなカワイイ子のコトさぁ」
「ぴっちりってかわいいって意味もあったんですね~」
初耳でしたって小さな声で付け加えて。そこで一端会話が途切れた。
きっと私も同じ表情をしてると思うんだけど、彼も困ったような愛想笑いを浮かべながら立ち尽くしている。
「……で、何か用なのかい?」
たっぷり数分の間に渡る沈黙をやぶったのはハンパ者の方だった。結局ぴっちりと可愛いの関係とか、子猫ちゃんのコトとか聞いてないけどそれを言い出すと話が進まないみたいだからとりあえずおいておくことにした。
「聖霊さんとやらに会って、雨降らせて~ってお願いしなきゃいけないんです」
「あぁ、やっぱりそうか子猫ちゃん。そしたらキミにはこれからある儀式を教えるから、向こうに帰ったら実行すればいい」
なーんてコトもなげに言ってくれた。……私が巫女やった意味って、あるの?
「それで雨が降るんですね?」
一応念を押してから帰ろうと思ったら、なんか視線が泳いでるハンパ者(推定聖霊様)が一名。
「ホントーに雨、降るんですよね?」
「そ、そりゃあ降るさ。儀式が完全に成功すればネ。途中でちょっと魔王とか沸くケド」
「それならよか……って魔王!?」
魔王。きっと青いロングヘアで耳が尖ってて肌が白くて鎌を使うんだ。
「いや、いやいや。一応魔王に属されるケド、たいした能力も持ってネェ雑魚だからサ」
「そうなんですか……で、どんな能力を持ってるんですか?」
「ウム、ことあるごとに河に潜って木の枝を集めたくさせる能力だ。」
…ぇ。
「ちなみに持続時間は296ミニッツ」
……はぁ。
「そして能力名"巨大なカモノハシ☆"!!」
「わけわかんないです!!」
全力で突っ込みを入れながら起き上がると、部屋の隅っこでキャンバスに向かう変態。
「一番、火炎符、龍火!!!」
そうして、一直線に伸びた炎が変態を覆い隠した。
NPC:オーガス(商人)
場所:夢の島ナイティア~夢の祠~夢の世界~夢の祠。
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適当に、その場に合わせた反応をなんとなく返しながら思考を少しずつ纏めて行く。魔術師は自己のコントロールが完璧でなければならないというのが祖父の口癖だった。
おちついて、冷静に、余計な思考をカット。とりあえず狂信者とかそういうのはまず言う事を聞いてあげることが沈静化への第一歩なんだっけ?これも聞いた話なんだけど。
「――つまり、結局私は何をすればいいんですか?」
0.5秒くらい(適当)で考えを纏めて、ついでにいろいろ決心して口を開くと、おぉ、やる気になってくださいましたか!とか、これでナイティアも救われます!とかなんとか。
相変わらず感情が理性を完全に超えていて一向に要領を得ないんだけど、まぁとにかく実際ヤルコト編を総合すると、つまり私は像に触れながら(実際には抱けって言われた。語り継ぐのに必要なんだって、別に語り継がなくていいのに)寝ればいいみたい。そんな簡単なコトならさっさとそう言ってくれれば私もいろいろと助かるのに、とかは思っちゃいけないんだろうね。やっぱり。
聖霊に接する夢見の巫女が眠りにつく部屋とやらは、村から少し離れた山間にある洞窟のような祠だった。着いた時にはもう、げっそり。村からそんなに離れてるわけでもないし、道中は平坦な道だったんだけど、同行者の精神攻撃が痛い痛い痛い。久しぶりに自分の呪符を身につけている安心感とかそういうのがなかったら耐え切れてたかどうか本気で怪しいっていうのは困りモノだと思うんだ、私。
ようやく着いたってほっとしながら中に入ると、小さな部屋が作られていてポツンとベッドが一つ置かれていた。
「ここは、本来夢を操る大魔導師様の住まわれていた祠なのです」
と、私を案内してきたオーガスとか言うヤツが言う。
まぁ、私にしてみればそんな曰く因縁はどうでもいい。どうせ寝るだけ……だ……し?
「ねぇ、これなぁに?」
ベッドを見ると嫌でも目につく、白いシーツに映える強烈な色彩。
それは、朱色の袴だった。上着とセットでキレイに畳んでおいてある。
「はい、夢見の巫女さまの装束です。それをご着用の上でお眠りください」
よくわからないけど、これも必要なコトらしい。
さすが、村の存続を賭けてるだけに大掛かりなんだなぁとか思ってみる。
「必要な事ですから。どうか、お願いいたします」
手にとって見ると一応洗濯はされてあったけど、長年使ってきた服の、独特のよれとかがあった。きっと新品ではなくて代々の巫女さんが使ってた服なんだろーなーとか思いながら袖を通す。決して私も大柄な方ではないハズなのだけど、私には少し小さくて肩回りとかがちょっと窮屈なのが困るといえば困った。
★☆◆◇†☆★◇◆
変態追い出して着替えてベッドに入ったら、そこはまさに夢のような心地で私はすぐに自分が眠りに落ちていくのがわかった。
気が付けば、私は上も下も左も右もわからないようなところをふらふらしていた。
適当にうろついていると、いつの間にかオトコの人が目の前に立っていた。実家の近所にすんでいたお兄さんに似ているんだけど、髪の毛とか目の色が違う。いっそ髪型まで違っていれば別人なのに、なんだろうこのハンパさ。
「よう、なかなかぴっちり感ただよういい感じの子猫ちゃん、何かオレに用かい?」
「…えっと、ぴっちりした子猫ちゃんてどんなのです?」
「キミのようなカワイイ子のコトさぁ」
「ぴっちりってかわいいって意味もあったんですね~」
初耳でしたって小さな声で付け加えて。そこで一端会話が途切れた。
きっと私も同じ表情をしてると思うんだけど、彼も困ったような愛想笑いを浮かべながら立ち尽くしている。
「……で、何か用なのかい?」
たっぷり数分の間に渡る沈黙をやぶったのはハンパ者の方だった。結局ぴっちりと可愛いの関係とか、子猫ちゃんのコトとか聞いてないけどそれを言い出すと話が進まないみたいだからとりあえずおいておくことにした。
「聖霊さんとやらに会って、雨降らせて~ってお願いしなきゃいけないんです」
「あぁ、やっぱりそうか子猫ちゃん。そしたらキミにはこれからある儀式を教えるから、向こうに帰ったら実行すればいい」
なーんてコトもなげに言ってくれた。……私が巫女やった意味って、あるの?
「それで雨が降るんですね?」
一応念を押してから帰ろうと思ったら、なんか視線が泳いでるハンパ者(推定聖霊様)が一名。
「ホントーに雨、降るんですよね?」
「そ、そりゃあ降るさ。儀式が完全に成功すればネ。途中でちょっと魔王とか沸くケド」
「それならよか……って魔王!?」
魔王。きっと青いロングヘアで耳が尖ってて肌が白くて鎌を使うんだ。
「いや、いやいや。一応魔王に属されるケド、たいした能力も持ってネェ雑魚だからサ」
「そうなんですか……で、どんな能力を持ってるんですか?」
「ウム、ことあるごとに河に潜って木の枝を集めたくさせる能力だ。」
…ぇ。
「ちなみに持続時間は296ミニッツ」
……はぁ。
「そして能力名"巨大なカモノハシ☆"!!」
「わけわかんないです!!」
全力で突っ込みを入れながら起き上がると、部屋の隅っこでキャンバスに向かう変態。
「一番、火炎符、龍火!!!」
そうして、一直線に伸びた炎が変態を覆い隠した。
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