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2025/03/10 06:33 |
51.「印の秘密」/リング(果南)
PC リング ギゼー
場所 白の遺跡
NPC メデッタ 影の男
___________________________________

――部屋が神秘の光に満ち溢れしとき
――六の印し鏡に映せ
――さすれば第七の道現われ出でん
――そは即ち天上への階段なり

 リングはその壁に描かれた、「印」を見つめていた。
「うう…」
 思い出せない。ここまできているのに…。自分の喉を押さえながらリングは
思った。
「どうしたんだね、リング?」
 メデッタが顔を覗き込む。
「そんなシブい顔して」
「メデッタさん、私、この印、どこかで見たことがあるような気がするんで
す…」
そう言って、リングは部屋の壁を指差した。
「この印、確か…、何かの本で…」
「ああ、私も見たことあるよ」
「!?」
 リングとギゼーが一緒にメデッタの顔を見た。
「えええ!メデッタさん!この印が何か知ってるんですか!?」
 ギゼーが目を大きく見開いて言う。
「教えてください!多分、メデッタさんの知っていることが、この詩の謎を解
く重要な鍵なんです!きっと」
「そ、そうですよっ。何で今まで黙ってたんですか!メデッタ伯父様!」
「だからリング、その、<伯父様>は止めろといっているだろう」
「はうっ」
 メデッタは一つ大きく息を吐くと、真っ白い天上を見上げていった。
「これは、この遺跡に眠る<竜の爪>以外の六つのアイテムに、刻まれている
印さ」
「えっ、<竜の爪>以外のアイテム?」
「知らなかったのかい?キゼー君。この<竜の爪>以外にも、それと同時に作
られた六つの竜のアイテムがあるのだよ。もともと、そのアイテムは一匹の竜
の体を七つに分けて、作られたものだからね」
「そ、そうなんですか??」
「ほら、その右側の壁に刻まれているのが、<竜の牙>、その左隣が<竜の瞳
>だよ」
「へえ…、そうなんですか、メデッタおじ…、メ、メデッタさん、よくご存知
ですねっ」
「そりゃそうだろうとも。リング、そのことはキミの実家の書庫にある本の中
に書いてあったことだからね」
「ええっ!」
 驚くリングの顔を見て、メデッタは薄く笑った。
「ふふ…、君もおおかた、本で一度見て思い出せなかっただけのことだろう
さ。さて、これで六つの印の謎は解けた訳だが、ギゼー君、リング、六つの印
を鏡に映せ、とはどういう意味だと思う?」
 伯父様は本当はもう答えを知っているはずだ。
そうリングは思った。しかし、あえて自分とギゼーさんに答えを見つけさせよ
うなんて、あの<影の男>と性格が似ているんじゃないかとリングは思った
が、それは伯父様のため、黙っておくことにした。
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2007/02/14 23:37 | Comments(0) | TrackBack() | ●ギゼー&リング

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