PC リング・ギゼー
場所 白の遺跡(ソフィニア北)
NPC メデッタ・影の男・ハルキ・ナツキ・アキ・ユキ
___________________________________
「オメデトウ、ついにこの部屋まで来たか」
何度見ても、この男の姿は見ていてムカムカするものだ…とギゼーは思っ
た。それはこの男が「半分影」という異様な姿をしているだけではないような
気がする。見ているだけで起こる、不快感。
「この部屋は…えっと…」
「何かな?リングちゃん?」
辺りを見回し、そわそわしているリングに影の男が笑いかける。
「その…、部屋なんですか?ここ?」
「どういう意味かね?」
「だって…。ここは、どこまでもまっすぐじゃないですか?」
いつのまにか、入ってきた扉が消えていた。代わりに広がるのはどこまでも
果てしない地平。下が白い床で、上がもやがかかったような白い空間。それが
どこまでもどこまでも、果てしなく続いていた。
「永遠の部屋…か」
きょろきょろしているリングとギゼーを尻目に、メデッタが冷静に呟く。
「案ずる事はない。単なる<位階>を使ったまやかしだよ。まあ、異次元にで
も入り込んだと思えばいい」
「い、異次元…!」
驚くギゼー。リングはほやっとした顔で「そうなんですかぁ」と一言。彼女
は状況を理解し、受け入れる情報はそれで十分らしい。
「さて、一通り反応も観察できたし、本題に移ろうかな」
その声に、ギゼーがきっと影の男を睨み、リングがほえっと自分を見つめる
のを確認すると、影の男はぱちん、と、陰になってないほうの手で指を鳴らし
た。
「出番だ、四人の姫」
『お呼びで?ご主人』
四人の声が重なったようなその声とともに、目の前の空間がゆがみ、さざな
みを立てた水面のような空間から、それぞれ四つの人影が現れた。
「我は、春姫(ハルキ)」
初めに現れたのは、蝶の絵柄の桃色の着物を着た、黒髪の美少女だった。彼
女の周りにはふわりと桜の花びらが舞い、さざなみの空間から現れ、彼女がふ
わりと地面に降り立つと、桃色の着物が軽くふわっと膨らみ、それは蝶が羽を
広げた姿に似ていた。
「我は、夏姫(ナツキ)」
二番目に現れたのは、きりっとした目の、空色の着物を着た少女だった。彼
女の明るい茶色の髪はポニーテールにまとめられてあり、着物の柄には向日葵
が使われている。彼女の周りには向日葵の花びらが舞っている。
「我は、秋姫(アキ)」
三番目に現れたのは、茜色の髪が印象的な、山吹色の着物を着た美少女だっ
た。大きな瞳は知的そうで、彼女の周りには木の葉が舞い、空間から降りる動
作や、立っている時には隙がない。
「我は、冬姫(ユキ)」
最後に現れたのは、白い髪の、灰色の着物を着た少女だった。彼女の周りに
はちらちらと雪が舞い、こちらを見据える瞳はすっと細く、冷淡だった。
『試練を受けるものよ』
そう言って四人の姫はいっせいにギゼー、リング、メデッタの方を見た。
『永遠を選ぶか、我らと戦うか、二つに一つだ』
場所 白の遺跡(ソフィニア北)
NPC メデッタ・影の男・ハルキ・ナツキ・アキ・ユキ
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「オメデトウ、ついにこの部屋まで来たか」
何度見ても、この男の姿は見ていてムカムカするものだ…とギゼーは思っ
た。それはこの男が「半分影」という異様な姿をしているだけではないような
気がする。見ているだけで起こる、不快感。
「この部屋は…えっと…」
「何かな?リングちゃん?」
辺りを見回し、そわそわしているリングに影の男が笑いかける。
「その…、部屋なんですか?ここ?」
「どういう意味かね?」
「だって…。ここは、どこまでもまっすぐじゃないですか?」
いつのまにか、入ってきた扉が消えていた。代わりに広がるのはどこまでも
果てしない地平。下が白い床で、上がもやがかかったような白い空間。それが
どこまでもどこまでも、果てしなく続いていた。
「永遠の部屋…か」
きょろきょろしているリングとギゼーを尻目に、メデッタが冷静に呟く。
「案ずる事はない。単なる<位階>を使ったまやかしだよ。まあ、異次元にで
も入り込んだと思えばいい」
「い、異次元…!」
驚くギゼー。リングはほやっとした顔で「そうなんですかぁ」と一言。彼女
は状況を理解し、受け入れる情報はそれで十分らしい。
「さて、一通り反応も観察できたし、本題に移ろうかな」
その声に、ギゼーがきっと影の男を睨み、リングがほえっと自分を見つめる
のを確認すると、影の男はぱちん、と、陰になってないほうの手で指を鳴らし
た。
「出番だ、四人の姫」
『お呼びで?ご主人』
四人の声が重なったようなその声とともに、目の前の空間がゆがみ、さざな
みを立てた水面のような空間から、それぞれ四つの人影が現れた。
「我は、春姫(ハルキ)」
初めに現れたのは、蝶の絵柄の桃色の着物を着た、黒髪の美少女だった。彼
女の周りにはふわりと桜の花びらが舞い、さざなみの空間から現れ、彼女がふ
わりと地面に降り立つと、桃色の着物が軽くふわっと膨らみ、それは蝶が羽を
広げた姿に似ていた。
「我は、夏姫(ナツキ)」
二番目に現れたのは、きりっとした目の、空色の着物を着た少女だった。彼
女の明るい茶色の髪はポニーテールにまとめられてあり、着物の柄には向日葵
が使われている。彼女の周りには向日葵の花びらが舞っている。
「我は、秋姫(アキ)」
三番目に現れたのは、茜色の髪が印象的な、山吹色の着物を着た美少女だっ
た。大きな瞳は知的そうで、彼女の周りには木の葉が舞い、空間から降りる動
作や、立っている時には隙がない。
「我は、冬姫(ユキ)」
最後に現れたのは、白い髪の、灰色の着物を着た少女だった。彼女の周りに
はちらちらと雪が舞い、こちらを見据える瞳はすっと細く、冷淡だった。
『試練を受けるものよ』
そう言って四人の姫はいっせいにギゼー、リング、メデッタの方を見た。
『永遠を選ぶか、我らと戦うか、二つに一つだ』
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