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PC 八重 ニーツ イートン
場所 メイルーン
NPC 木兎ナスビ 伯父 執事
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「引き受けてくれるそうだぞ」
「えぇ!?本気ですかッ」
振り向いた伯父が、ニーツの肩を軽く叩きながら言った。信じられない二人だが、その手を嫌そうに避けるニーツはあえて否定もしない。
「凄いやぁ。さすが伯父さん。」
「何、彼も義理堅いみたいでね。」
二人の会話に眉を顰めながら、こちらに向かってくるニーツに八重はもう一度確認の言葉をかける。
「本当にやってくれるのか?ニーツ」
「止めてほしいなら、いつでも止めるぞ」
ニーツはカウチに体を沈め、沈んだ声色で答える。
「いや、助かった」
「ただし」
赤と青の違う鮮やかな瞳を向けて、ニーツは呪いの言葉を吐いた。
「君も、俺に一つ借りを作ったな?八重?」
「うッ」
そして、翌日。
市長の屋敷の前に、二人の男と、一人の少女が立っていた。
「可愛いですよ、ニーツ君」
「随分と軽軽しい口がきけたもんだな」
眼鏡を押し上げて、微笑む青年に、少女は愛らしい口元から辛辣な言葉を投げかける。
「あまり喋らない方がいいな」
二人の後ろに立つ中年の男がその様子を不安そうに言う。
彼が持つ荷物は、なぜか丸く膨らんでおり、ピクリと不思議な動きをした。
カンカンと、堅く閉じた扉のノッカーを鳴らして、イートンは呼びかけた。
「すいませーん。市長さんはいますか~?」
間抜けな彼の呼び声に、重い扉が静かに開く。
「申し訳ありませんが、市長は只今留守にしております」
白髪の、端麗な顔に皺を刻んだ老人が、姿を現し慇懃にお辞儀をした。おそらくこの屋敷の執事だ。その老人を目にして、イートンは懐かしそうに目を細める。
「お久しぶりですね。クリエッド」
「・・・貴方は・・・」
白い眉を上げて、老人は青い瞳を開かせた。イートンの紫の瞳を見つめると、事務的だった声が僅かに暖かみを含んだ。
「母君に・・・随分と似られましたね」
「やめて下さいよ。それで、市長は居るんですか?」
「いえ、おりません」
「では、エドガーは?それともクリスティ?ハドソン夫人でもいいですよ」
強い口調で続けるイートンに執事は戸惑うように後ろの二人に視線を向けた。中年の男に、銀の髪の少女。淡い紫のドレスを着た少女は執事の視線に気がつき、睨み返す。普通、ここは笑みを返すところだったが・・・。
「・・・クリスティー様がいらっしゃいます」
観念したように、執事は一歩下がって、三人に道を開ける。階段の向こうには、一人の男が立っていた・・・・
PC 八重 ニーツ イートン
場所 メイルーン
NPC 木兎ナスビ 伯父 執事
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「引き受けてくれるそうだぞ」
「えぇ!?本気ですかッ」
振り向いた伯父が、ニーツの肩を軽く叩きながら言った。信じられない二人だが、その手を嫌そうに避けるニーツはあえて否定もしない。
「凄いやぁ。さすが伯父さん。」
「何、彼も義理堅いみたいでね。」
二人の会話に眉を顰めながら、こちらに向かってくるニーツに八重はもう一度確認の言葉をかける。
「本当にやってくれるのか?ニーツ」
「止めてほしいなら、いつでも止めるぞ」
ニーツはカウチに体を沈め、沈んだ声色で答える。
「いや、助かった」
「ただし」
赤と青の違う鮮やかな瞳を向けて、ニーツは呪いの言葉を吐いた。
「君も、俺に一つ借りを作ったな?八重?」
「うッ」
そして、翌日。
市長の屋敷の前に、二人の男と、一人の少女が立っていた。
「可愛いですよ、ニーツ君」
「随分と軽軽しい口がきけたもんだな」
眼鏡を押し上げて、微笑む青年に、少女は愛らしい口元から辛辣な言葉を投げかける。
「あまり喋らない方がいいな」
二人の後ろに立つ中年の男がその様子を不安そうに言う。
彼が持つ荷物は、なぜか丸く膨らんでおり、ピクリと不思議な動きをした。
カンカンと、堅く閉じた扉のノッカーを鳴らして、イートンは呼びかけた。
「すいませーん。市長さんはいますか~?」
間抜けな彼の呼び声に、重い扉が静かに開く。
「申し訳ありませんが、市長は只今留守にしております」
白髪の、端麗な顔に皺を刻んだ老人が、姿を現し慇懃にお辞儀をした。おそらくこの屋敷の執事だ。その老人を目にして、イートンは懐かしそうに目を細める。
「お久しぶりですね。クリエッド」
「・・・貴方は・・・」
白い眉を上げて、老人は青い瞳を開かせた。イートンの紫の瞳を見つめると、事務的だった声が僅かに暖かみを含んだ。
「母君に・・・随分と似られましたね」
「やめて下さいよ。それで、市長は居るんですか?」
「いえ、おりません」
「では、エドガーは?それともクリスティ?ハドソン夫人でもいいですよ」
強い口調で続けるイートンに執事は戸惑うように後ろの二人に視線を向けた。中年の男に、銀の髪の少女。淡い紫のドレスを着た少女は執事の視線に気がつき、睨み返す。普通、ここは笑みを返すところだったが・・・。
「・・・クリスティー様がいらっしゃいます」
観念したように、執事は一歩下がって、三人に道を開ける。階段の向こうには、一人の男が立っていた・・・・
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