PC: デコ、ヒュー
NPC: 商人風の男
場所: コタナ村→フェンリル→ポッケ海(90-203付近の湖)
――――――――――――――――――――――――
「何でついて来る?」
片眉をピクリと動かしてヒューに視線を送る。
「いけないか?俺はデコが心配になった、だからついて行く」
真面目な表情、からかっている様子は無い。
「心配って、あのなぁ、これでも俺は旅には慣れてる、小僧こそ大丈夫なのか?」
新雪降り積もった街道を一歩一歩踏み締めながら並ぶヒューに話しかける。
もっとも冬の時化て船も出せない田舎道を歩いて旅をするなど
慣れでどうこう言えたりしないのだが。
「俺の生まれは、”北風の向こう”と呼ばれてる、大丈夫」
デコにとってはかすかに聞いたことのある蛮族の地。
お互いに昨日まで語らなかったことを少しづつ語り、知る。
なんだかんだ言いながらも、一人で旅をする危険はデコもヒューも良く知っているのだ。
それは人生も然り、一人では何も出来ない。
出会い、別れ、そして新たに出会う。
それは生きとし生ける者達全ての幸であり業なのだから。
「やっと峠越えか、あとはこの森を抜ければフェンリルだ。」
コナタ村を出て所々に備えられた冬旅用の無人宿を使い二週間
港のある小街フェンリルに到着し、ようやく乗合馬車が使えるようになる。
町並みは少々寂しいが、コタナ村やチヌタナに比べるべくも無く活気があり
足元の雪もかなり少なく歩きやすい。
「さぁて、運命の女神様は俺たちをどこに誘ってくれるんだろうな・・・」
町を見渡しそんな事を呟く。
「坊主、行きたい場所はあるか?」
言いながら荷物を担ぎ直すと横に並ぶヒューに聞く。
「んー、修行だから何処でも。」
素っ気無く返した後、デコと同じように町の様子をゆっくり見渡す若者の姿に
あいかわらず普段は緊張感の無い子だなとデコは苦笑しながら「わかった」と返した。
そして周りに漂う久しぶりの暖かな香りに「まずはメシにするか・・・」
ヒューの肩をポンと叩き、香りの漂う一軒を指を指すと、二人は歩き出した。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
――――堕ちた神々の社――――
ポポル北西にあるポッケ海と呼ばれる巨大な湖に沈む遺跡。
湖の周りは常に霧で覆われ、湖の透明度は高く
数十メートル底に沈む遺跡がはっきりと視認することが出来る。
この遺跡を調査しようとした探検隊も存在し調査を行ったところ
この湖を司る水の精霊達は精霊力が歪んでおり、凶暴化とまでは行かないが
まるで酒精の影響を受けているようだったと語る。
そのため遺跡まで潜る事が出来ず、遺跡は現在も謎に包まれている・・・
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「あんたら冒険者だろ?」
ヒューが手に持った肉に齧り付こうとしたところ、商人風の男に声を掛けられる。
「ギルド登録はしてるが、冒険が本職ではないんだ、他を当たった方が良い。」
食事を邪魔されてちょっと目付きの悪くなったデコが答えると男は多少たじろいだ表情になるが
それでも何かあるのか話を続けようとする。
「ちょっとまって、食事終わったら話聞く。」
ヒューもとりあえずお腹を満たしたいのか男を落ち着かせようと話を向ける。
話を聞いてくれそうな空気をヒューが醸し出した為
男は食事が終わるのを大人しく待つことにしたようだ。
「と、言うわけなんだが、頼めるかい?」
食事を終わったデコとヒューに事情を話し手元の水をグッと空けて一息を吐く男。
「つまり、逃げちまった護衛冒険者の代わりに、ポッケ海までの護衛しろってかい?
そんなもん、ギルド通じて違約金ぶんどって、他の護衛雇えば済む話じゃないか」
追い返すような仕草で手を降るデコ。
「他を雇ってる時間が惜しいんだ
ポッケの水を汲んで戻ってこの船に乗せる荷の護衛だ、悪い話じゃないと思うがね?」
冒険者を探す手間が省けたのが幸いと思ったのか、デコの言葉に一歩も引かない男。
「わーったよ、”相棒”が良いって言うなら引き受けよう」
デコは話を突然振られキョトンとした表情のヒューを見た。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
NPC: 商人風の男
場所: コタナ村→フェンリル→ポッケ海(90-203付近の湖)
――――――――――――――――――――――――
「何でついて来る?」
片眉をピクリと動かしてヒューに視線を送る。
「いけないか?俺はデコが心配になった、だからついて行く」
真面目な表情、からかっている様子は無い。
「心配って、あのなぁ、これでも俺は旅には慣れてる、小僧こそ大丈夫なのか?」
新雪降り積もった街道を一歩一歩踏み締めながら並ぶヒューに話しかける。
もっとも冬の時化て船も出せない田舎道を歩いて旅をするなど
慣れでどうこう言えたりしないのだが。
「俺の生まれは、”北風の向こう”と呼ばれてる、大丈夫」
デコにとってはかすかに聞いたことのある蛮族の地。
お互いに昨日まで語らなかったことを少しづつ語り、知る。
なんだかんだ言いながらも、一人で旅をする危険はデコもヒューも良く知っているのだ。
それは人生も然り、一人では何も出来ない。
出会い、別れ、そして新たに出会う。
それは生きとし生ける者達全ての幸であり業なのだから。
「やっと峠越えか、あとはこの森を抜ければフェンリルだ。」
コナタ村を出て所々に備えられた冬旅用の無人宿を使い二週間
港のある小街フェンリルに到着し、ようやく乗合馬車が使えるようになる。
町並みは少々寂しいが、コタナ村やチヌタナに比べるべくも無く活気があり
足元の雪もかなり少なく歩きやすい。
「さぁて、運命の女神様は俺たちをどこに誘ってくれるんだろうな・・・」
町を見渡しそんな事を呟く。
「坊主、行きたい場所はあるか?」
言いながら荷物を担ぎ直すと横に並ぶヒューに聞く。
「んー、修行だから何処でも。」
素っ気無く返した後、デコと同じように町の様子をゆっくり見渡す若者の姿に
あいかわらず普段は緊張感の無い子だなとデコは苦笑しながら「わかった」と返した。
そして周りに漂う久しぶりの暖かな香りに「まずはメシにするか・・・」
ヒューの肩をポンと叩き、香りの漂う一軒を指を指すと、二人は歩き出した。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
――――堕ちた神々の社――――
ポポル北西にあるポッケ海と呼ばれる巨大な湖に沈む遺跡。
湖の周りは常に霧で覆われ、湖の透明度は高く
数十メートル底に沈む遺跡がはっきりと視認することが出来る。
この遺跡を調査しようとした探検隊も存在し調査を行ったところ
この湖を司る水の精霊達は精霊力が歪んでおり、凶暴化とまでは行かないが
まるで酒精の影響を受けているようだったと語る。
そのため遺跡まで潜る事が出来ず、遺跡は現在も謎に包まれている・・・
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「あんたら冒険者だろ?」
ヒューが手に持った肉に齧り付こうとしたところ、商人風の男に声を掛けられる。
「ギルド登録はしてるが、冒険が本職ではないんだ、他を当たった方が良い。」
食事を邪魔されてちょっと目付きの悪くなったデコが答えると男は多少たじろいだ表情になるが
それでも何かあるのか話を続けようとする。
「ちょっとまって、食事終わったら話聞く。」
ヒューもとりあえずお腹を満たしたいのか男を落ち着かせようと話を向ける。
話を聞いてくれそうな空気をヒューが醸し出した為
男は食事が終わるのを大人しく待つことにしたようだ。
「と、言うわけなんだが、頼めるかい?」
食事を終わったデコとヒューに事情を話し手元の水をグッと空けて一息を吐く男。
「つまり、逃げちまった護衛冒険者の代わりに、ポッケ海までの護衛しろってかい?
そんなもん、ギルド通じて違約金ぶんどって、他の護衛雇えば済む話じゃないか」
追い返すような仕草で手を降るデコ。
「他を雇ってる時間が惜しいんだ
ポッケの水を汲んで戻ってこの船に乗せる荷の護衛だ、悪い話じゃないと思うがね?」
冒険者を探す手間が省けたのが幸いと思ったのか、デコの言葉に一歩も引かない男。
「わーったよ、”相棒”が良いって言うなら引き受けよう」
デコは話を突然振られキョトンとした表情のヒューを見た。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
PR
トラックバック
トラックバックURL: