キャスト:アルト オルレアン、その他変な人々(略称)
場所:正エディウス国内?
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謎の人形で受けた殴打で、屈強な黒肌筋肉の軍人はがくりと膝をついて意識
を失ったようだ。
なぜか倒れる際の映像がスローモーションで背景に汗と薔薇が散っていた。
どうやら幻覚ではなく、きちんと魔法を使用しているようだ。気絶した際に
重力を制御しながらと限定された周囲の光を霍乱して、設定された映像描写
を映し出すようになってるらしい。
なんだその魔法、もはや冒涜通り越して関心してしまう。
エディウス独自の魔法技術は、間違った進歩を遂げているようだ。
そのまま絶滅しろ、とアルトは切に願った。
「あぁ!忘れないわギュスターヴ、貴方のその光ってうねる前頭筋・鼻根筋
・眼輪筋・上唇鼻翼拳筋・上唇拳筋・小頬骨筋・大頬骨筋・口角拳筋・笑筋
・口輪筋・広顎筋・下唇下制筋・口角下制筋・オトガイ筋・肩甲舌骨筋・胸
骨舌骨筋・胸骨甲状筋・胸鎖乳突筋・中斜角筋・僧帽筋・肩甲挙筋・肩甲舌
骨筋・前斜角筋・三角筋・大胸筋・鳥口腕筋・上腕二頭筋短頭・上腕二頭筋
長頭・上腕三頭筋・前鋸筋・上腕筋・外腹斜筋・腹直筋・円回内筋・長橈側
手根伸筋・腕橈骨筋っ(以下略27称)…!!!言い切れないけど、とにかく
美しかったわ!散り際でさえも!!」
「ただの肉にどれだけ名前をつければ人間は満足するんですか?…暇ですね」
魔法言語や果ては古代言語さえも解読可能といわれる高知性のエルフ。
しかしその記憶野に人の体を構成する筋肉の名称は覚えてなかったようだ。
覚えたくもないし。
「後は貴様らの首級をあげれば我が積年の恨みは夏晴れだ!」
ギュスターヴが倒れたことで戦力は3⇒2となった。
怪しげな人形を振りかざしながら、薄ら笑いを浮かべて迫る壮年の男(*
上半身裸体)。オルレアンはちょっとため息をつきながら、横のエルフに
相談した。
「ねぇどうしましょう?そろそろ本腰入れて殺っちゃったほうがいいかし
ら?」
「その話に私は加えないでください」
と言ったものの、アルトだってそろそろ本来の世界に帰りたい。
そして全記憶を抹殺する。宿に帰って薬を調合して服薬して寝台にポーン
とジャンプ。
それで全ては元通り、めでたしめでたし。
だが、物語を終結させるにはラスボスを倒さねばならない気がする。
まぁいいか、どうせ記憶は全消しするから、少しぐらい自分の変態許容量
を超えても。
無理やりそう自己欺瞞して、笑顔を作った、つもりで引きつった表情しか
できなかった。
「…やるしかないんだ…耐えろ自分」
「ギュスターヴの敵よ!皮を食い破って神経の筋引きちぎっておやり!!」
と、オルレアンの軍服の首筋からぞわぞわと何十匹の蝶が湧き出てきた。
黒い蝶の一つ一つに赤い光輝が輝いて、オルレアンの右手に寄り集まって
くる。
と、手の甲の上で互いに分裂してさらに数が増えた。数百とも数千とも思
えるおぞましい蝶が体液を滴らせながら黒光りする鎌へと変貌した。
『エディウスの毒蛾』と称される軍人は、人工的に生み出された生物的精
霊を操ることを思い出したアルトは早くも戦線離脱したくなった。
森のエルフではないので、蝶とか小鳥とか可愛いとも思わない。はっきり
言えば虫はキモい。
黒い燐粉が煙のように舞った。
さながらオカマの美貌と巻き毛を鮮やかに輝かせたが、アルトはうっかり
軍服の切れ目からのぞく網タイツの足を見て卒倒しそうになったが、耐えた。
場所:正エディウス国内?
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謎の人形で受けた殴打で、屈強な黒肌筋肉の軍人はがくりと膝をついて意識
を失ったようだ。
なぜか倒れる際の映像がスローモーションで背景に汗と薔薇が散っていた。
どうやら幻覚ではなく、きちんと魔法を使用しているようだ。気絶した際に
重力を制御しながらと限定された周囲の光を霍乱して、設定された映像描写
を映し出すようになってるらしい。
なんだその魔法、もはや冒涜通り越して関心してしまう。
エディウス独自の魔法技術は、間違った進歩を遂げているようだ。
そのまま絶滅しろ、とアルトは切に願った。
「あぁ!忘れないわギュスターヴ、貴方のその光ってうねる前頭筋・鼻根筋
・眼輪筋・上唇鼻翼拳筋・上唇拳筋・小頬骨筋・大頬骨筋・口角拳筋・笑筋
・口輪筋・広顎筋・下唇下制筋・口角下制筋・オトガイ筋・肩甲舌骨筋・胸
骨舌骨筋・胸骨甲状筋・胸鎖乳突筋・中斜角筋・僧帽筋・肩甲挙筋・肩甲舌
骨筋・前斜角筋・三角筋・大胸筋・鳥口腕筋・上腕二頭筋短頭・上腕二頭筋
長頭・上腕三頭筋・前鋸筋・上腕筋・外腹斜筋・腹直筋・円回内筋・長橈側
手根伸筋・腕橈骨筋っ(以下略27称)…!!!言い切れないけど、とにかく
美しかったわ!散り際でさえも!!」
「ただの肉にどれだけ名前をつければ人間は満足するんですか?…暇ですね」
魔法言語や果ては古代言語さえも解読可能といわれる高知性のエルフ。
しかしその記憶野に人の体を構成する筋肉の名称は覚えてなかったようだ。
覚えたくもないし。
「後は貴様らの首級をあげれば我が積年の恨みは夏晴れだ!」
ギュスターヴが倒れたことで戦力は3⇒2となった。
怪しげな人形を振りかざしながら、薄ら笑いを浮かべて迫る壮年の男(*
上半身裸体)。オルレアンはちょっとため息をつきながら、横のエルフに
相談した。
「ねぇどうしましょう?そろそろ本腰入れて殺っちゃったほうがいいかし
ら?」
「その話に私は加えないでください」
と言ったものの、アルトだってそろそろ本来の世界に帰りたい。
そして全記憶を抹殺する。宿に帰って薬を調合して服薬して寝台にポーン
とジャンプ。
それで全ては元通り、めでたしめでたし。
だが、物語を終結させるにはラスボスを倒さねばならない気がする。
まぁいいか、どうせ記憶は全消しするから、少しぐらい自分の変態許容量
を超えても。
無理やりそう自己欺瞞して、笑顔を作った、つもりで引きつった表情しか
できなかった。
「…やるしかないんだ…耐えろ自分」
「ギュスターヴの敵よ!皮を食い破って神経の筋引きちぎっておやり!!」
と、オルレアンの軍服の首筋からぞわぞわと何十匹の蝶が湧き出てきた。
黒い蝶の一つ一つに赤い光輝が輝いて、オルレアンの右手に寄り集まって
くる。
と、手の甲の上で互いに分裂してさらに数が増えた。数百とも数千とも思
えるおぞましい蝶が体液を滴らせながら黒光りする鎌へと変貌した。
『エディウスの毒蛾』と称される軍人は、人工的に生み出された生物的精
霊を操ることを思い出したアルトは早くも戦線離脱したくなった。
森のエルフではないので、蝶とか小鳥とか可愛いとも思わない。はっきり
言えば虫はキモい。
黒い燐粉が煙のように舞った。
さながらオカマの美貌と巻き毛を鮮やかに輝かせたが、アルトはうっかり
軍服の切れ目からのぞく網タイツの足を見て卒倒しそうになったが、耐えた。
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