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2024/05/16 12:53 |
MT「3. 裏路地と松葉杖」/ライアヒルト(Caku)
PC:アンシェリー、ライアヒルト
NPC:恋人ブランシュー、第五派閥連絡者、宿屋の女将、剣士の一団、ギルドの屈強な親父
Place:ルバイバの裏路地→宿屋→ルバイバのギルドカウンター
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眼下に広がるのは帰り支度を終え、帰路へ向かう人々。
家々の窓には暖かい灯がちらりほらりと灯り始め、一応に帰路を歩む人々の顔には今日一
日を無事に、あるいは円満に過ごしたという安堵と疲れが見える。

「あの少女ですか」

その人々の中の一人に焦点をあてる。重そうに荷物を抱える黒い髪の少女。特徴が分かる
のはそれぐらいで、目深にマントを羽織っているので、そのマントからはみ出た黒髪と、せい
ぜいの背丈程度しか判別できない。
その手の中に不気味なほど青い二冊の本を見つけて目を細める。少女の外見からして、魔
道書市にでかけてきた魔法使いだろう。運が悪いとしかいいようがない。よりによってあの二
冊を同時に購入してしまうなどとは…

「ですが、好都合ですね。せっかくですから”回収”させていただきますよ」

彼女に本を売った露天商はつい先ほどぺらぺらと少女の外見を語った。おそらく彼本人に
も後ろ暗いことがあったのか、あるいはその本を買ったときからマズイ物だと勘付いていた
のか…とにかく、銀貨二枚という高値で仕入れた情報は本物だったらしい。煙突の上にたた
ずみながら、眼鏡の位置を直す。

「"聖なるかな、聖なるかな。かくも深い災いの両足を切り落とせ"」

思わず歌い始めたフレーズ、いつもの神父服ではなく、専用の真っ黒な服装の懐から小さ
な巾着袋を取り出す。中身は劇物としてほとんどの国で指定されている強力な麻薬。主に
脳へ作用するらしく、少量を嗅ぐだけでも大抵の人間は興奮状態になり、我を忘れる。

「"聖なるかな、聖なるかな。かくて欲深き娘の足を削ぎ落とせ"」

最初はツンとする臭いが、徐々に甘い香りに変わっていく。そのまま嗅ぎ続けるのかと思い
きや、いきなり袋を噛み千切って中身ごと摂取してしまう。

「"聖なるかな、聖なるかな。そして悪意より持てるもの全て剥奪せん"」

口元についた葉を拭い取り、笑みを浮かべる。
少女は裏路地に入った。残念ながらそこは”当たり”で、先ほど神父が魔術で作った魔力に
よる回廊が待ち受けている場所だ。他者が引っかからないように特定の要素を持つものだ
けに反応し、生成されるようになっている

「…ははは、はははははははははははははははははは!!」

そういえば、と狂っていく脳内である事を思い出す。もう時間は夜半、なにか約束があったよ
うな気がする。とてもとても大事で恐ろしい約束だ、なんだろうか…?だけれど、なんだか楽
しくなってきたので些細な記憶を放り投げる。楽しみが目の前のワナに引っかかったのだか
ら、そろそろ相手をしてあげないと。
のちにそれが、このルバイバでの任務に悪影響を与える悪因だとは思いもよらなかったラ
イアヒルトであった。
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「…」

眼下の少女は絶句している。そりゃそうだ、真上に逆立ちして笑顔で笑ってる眼鏡の黒ずく
めがいたら誰だって絶句する。あははははははははは、反応が可愛いね。そう思ってたら
本気で笑ってる自分がいた。さらにそれに大爆笑する。あははは、あはははははは。

「あの、通りたいんですけど…」

声は意外と落ち着き払っている。だけど真性の変態や異常者に出くわした経験は少ないの
か、語尾がちょい震えてる。

「はは…はははははは!OKよしわかったどいてあげようか?でもここは魔術で出入り口が
誤魔化されてるから簡単には出れないよ。はははははは!どうしよう困ったねぇ!!」

ほら神様の名の下なら、罪と罰もそこそこ軽減される。残りは働き分でカバーしてくださるだ
ろう。なんたって自分ほら、神様の奴隷だし。奴隷の責任は主人の責任だし?ふざけなが
らも狂信は揺ぎなく足に呪いを寿ぐ。さっきから逆立ちしてるのは、足を床につけないため、
実にわかりやすい!

「…何か用ですか?」

困惑と警戒が最大限に混じった声に、逆立ちしたまま答えてあげる。

「緊張してる?そりゃそうだ!目の前にいるのは逆立ちして笑ってる狩人だからね!それは
そうと、君の持ってる青い本二冊が目的なんだけどどうだろう?本を二冊置いてくか、足を
二本置いていくかセレクトしてくれないか?あぁなんなら腕でも目でもいい、二つが無理なら
一つでも?あははははは!じゃあ首なんてどうだろう?」

少女の気配が警戒から嫌悪に変化。嫌われちゃったけど全然平気、なぜならこう見えても
人類史上稀にみるマゾヒストだから!はははっ、むしろ嫌って嫌ってくれたほうが燃えるで
しょ?
そんな阿呆なことを言っている間にも、どくどくどくどく心臓から下半身に血液が搾取されて
いく。これこそ我がイムヌスの呪いこと代償呪術と呼ばれる超ローカル家系病。真っ赤に発
光する両足を今地面につけるわけにはいかない。逆立ちなので眼鏡がずり落ちそうになる。

「…」

少女はとっさに身を翻してこっちとは反対方向の方向へ走り出す。同じく自分も逆立ちから
跳ね上がって一回着地、と真っ赤に発光する両足が地面に接して、

ゴバァン!!

「!?」

予想だにしなかった衝撃音で思わず少女が振り返る。とそこには路地の横幅まで広がるク
レーター。と、その隙にジャンプしてた自分が少女の前に着地、とまた亀裂音でこちらを振り
向く少女。我知らず後ずさりをする。

「…!!」

「逃げてみる?それとも戦ってみる?好きなほうをセレクトしてくれていい!うむ、僕ら人は
戦うために生まれてきたんだからねぇ。困難にあっては剣を振るい、苦難にあっては盾を掲
げ、破滅にあっては矛を向ける!」

「…」

避けられる戦闘ならば、しかも相手は狂人ーーーー。今まで逃げの基本思考だった少女の
目つきが変わった。フードを被っていて目つきとそこからはみ出た髪色しかわからなかった
が、少女は悪魔に立ち向かう騎士のように自分の前に立ち直った。ぴんと背筋を伸ばし、ハ
の字に開いた足に呼吸を正す。

「どこの誰だが知らないけれど、あなたみたいなわけの分からない奴に今日の成果を渡す
わけにはいかない」

「OK、OK!実に人間らしいセレクトだ!それでこそ人間だ、まっとうな仕事や戦勝にはそうと
うの結果と褒美が必要不可欠!」

「面倒な…」

少女の心底呪わしいとばかりのその一言。麻薬と狂信で身を隠したライアヒルトにとっては
恍惚に近い一言だった。
そして、二人とも互いに沈黙しーーーー…同時に互いに向かって駆け出した。
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ライアヒルトの疾走に、路地裏の大地は次々と断裂を起こしていく。
そのまま突っ込む、と見せかけて手前で大地に両手をついて両足を跳ね上げた。目前に鎌
首をもたげた蛇のように向かってきた真っ赤な足に、少女はとっさに立ち止まり、短い詠唱
文句を唱え杖を前にかざす。

「!?」

驚きはライアヒルトのもので、とっさに両手を離して空中で回転する。少女のやや離れた後
方に着地し、路面を深々と抉ってしまう。先ほど両手をついていた路面にはぽっかり穴があ
いている。と、足元に自身の足以外の振動。大地を蹴り上げ、建物の壁面を破壊しながら
駆け上がる。次々とライアヒルトが着地する大地が歪な形にーライアヒルトの両足によるも
のではなくー変形していく。さながら粘土のようだ。

「センスがいいね!」

ライアヒルトの戦闘法は純粋な格闘技、それも大きな動作や隙のある足技中心である。格
闘技は全身運動なので足場が重要である、ライアヒルトの攻撃志向を見抜いて、本体を攻
撃よりも足場を崩すことで対応してきた。
建物の壁面を思い切り蹴る。その動作が引き金となって建物が音を立てて崩れていく。

(今だ!)

空中では足場がない。少女はその機会を逃さず電撃を放つ。握り締める杖から青白い数百
の雷の蛇が生まれ、空中に飛んだ男に直撃する!

建物が崩壊し、土煙が立ち込める。轟音に紛れて雷撃を喰らったライアヒルトの姿は見え
ない。油断なく、周囲を見つめて杖を構える。
音は静まり、夜が広がる。崩れた建物は物理法則以上の動きを見せなかった。

「……」

さらに二分。じっと待つが気配はない。どこかでパリン、とガラスが割れるような音が聞こえ
る。実際の音ではない、魔力があるものだけに届く魔力の音だ。
おそらく施行者が倒れたことで、先ほどの男がいっていた”魔術”が解けたのだろう。ここに
長居をしていても良いことはない。少女は最後にちらりと瓦礫の山を見て、来た路地裏を駆
け足で戻っていった。
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少女は息を切らせて自室に戻った。あの男は一体何者なのか、過去に色々な事件を起こし
たり巻き込んだりしたが、あの手の狂人に付きまとわれるようなことはしていない。恨みを買
われてしまうことはあるかもしれない、と相手の男が本がどうたらこうたらと言っていたのを
思い出す。

「この本?」

空と海の色をした、タイトルなしの青い装丁の本。扉の前で、おそるおそる開けてみようと装
丁に手をかける。

…開けてしまえ

咄嗟に二冊の本を投げ捨てた。声が聞こえたのだ、「開けてしまえ」というメッセージ。暗闇
の中でさえ冴え冴えと青くきらめく二冊の本。それは闇の中で不吉なほど明るく輝くように見
えた。

「面倒な本を買ってしまった…」

これからのことを考えて、どんよりとした気分になる。とりあえず二冊の青い本を見ないよう
に慎重に杖で壁際に寄せる…とパキンと軽快な音を立てて、杖が三分割に割れた。

「あぁ!?」

杖の断面が真っ赤に光っていた。その赤光はあの男…両足が真っ赤に光るあの襲撃者の
ものだ。赤い光は少女を笑うように一際艶やかに輝いて…ふぅっと色を失くした。考えられる
のは最初の一撃、目前に迫った赤い両足の前に杖をかざしたあの時ぐらいしか考えられな
い。あとに残ったのは呆然と立ちすくむ少女と不吉に輝く青い本だけであった。
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それから八時間後。
ルバイバの一部の建物が崩落したらしい、と朝のニュース程度に噂されているある穏やか
な朝の宿屋。




「最っっ低っ!!ラーヒィなんか知らないっ!!」



どうやら本気で怒らせてしまったらしく、思いっきり部屋から突き飛ばされて廊下にぶん投
げられた。彼を突き飛ばした鉄製の鞄が壁にぶつかる音と自身の肋骨が折れる音が同時
に脳内で火花を散らした。下半身が不自由なので、背中から派手に倒れる。同時に部屋の
扉が強引に閉まる大轟音。

「勝手に一人で大量出血で野垂れ死ねっ!!」

部屋の中から放たれた甲高い少女の怒号と共に、外に放り出された神父は情けない顔で
起き上がる。隣部屋の中年の冒険者がにやにやしながら見ているのに気がつくと、肋骨の
辺りと腰をさすりながらも、のほほんとした顔で会釈する。鼻で笑って部屋に戻る冒険者を
尻目に、周囲を気にせず情けない声で叩き出された扉を叩く。

「そんなに怒らないでください、ってブランシュー?僕です、貴方のライアヒルトですよー?」

「知ってんわよこの馬鹿っ!しばらく帰ってくんな鈍間っ!というか二度と面見せるな屑
っ!」

酷い言いようである。通り過ぎる剣士の一団が好奇と怪訝そうに眺めながら過ぎていく中、
神父はしばらくぐだぐだご機嫌取りをしながら扉を叩くが、一向に扉が開く気配がないと分
かり、盛大にため息をついて、扉にずりずりと寄りかかりながら座り込む。

「あぁ神様ひどいです…僕が何をしたと…!!いえ、したんですけどね…」

”彼女”との今回の原因は、”彼女”の約束を破ったことだった。ルバイバに着いてから、貴
族お抱えの高級料理店の予約を取り付けた”彼女”は、それこそここ数年ぶりになるかと思
うぐらいのはしゃぎようであった。ちなみにライアヒルト・ジュスト神父のような一介の神父給
料ではとてもじゃないが入れない額の金貨が飛ぶ場所である。問題はその約束の前に“仕
事”が始まってしまったことであった。しかも、それに失敗した挙句、その後例の”輩”に嗅ぎ
付けられて一戦を交えていたのだ。

よりによって、いつもこういう時に来るのか、ライアヒルト神父は頭を抱えた。結局“仕事”は
明け方までかかり、ぎりぎり軽傷ながらも宿泊していた宿に戻るなり、最後に重傷(肋骨骨
折)を食らったという、笑えないオチである。

正直、部屋に入るなり旅行用鞄(とある事情により鉄製)で殴られては人間ちょっと終わる。
ただでさえライアヒルト神父は寿命を切り売りして“仕事”をしているというのに、これ以上削
られては本気で”彼女”の同属化を考えねばならない。割と早急に。

一緒に叩き出された松葉杖を泣きながら掴んで、のたのたと宿屋の階段を下りていく…と途
中でこけたらしい。絹を切り裂くような叫び声を上げながら、また轟音。足、というか杖を踏
み外したらしい、先ほどから一部始終見ていた宿屋の女中は、自分の尾っぽを追いかけ続
ける駄犬を見るような、生温い微笑みで、その姿を見守っているのであった。



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「【追跡者】を増員したい?」

同僚ことイムヌス教第五派閥【追跡者】の連絡者はいい加減飽き飽きしたように言った。

「無理を言われても困る。そもそも組織を見ても五十人いるかいないかなんだぜ、そんなこ
とアンタのほうが分かってるだろ?一つの任務でそうそう重複させれる余裕なんてないぐら
いのことは、それにブラザー…あんたには聖女様がついてるじゃねぇか」

「そんなぁ…困りますよぅ。あんなに怒ってる”彼女”にその単語は、僕の処刑の合図みたい
なもんです。嫌だ!まだ死にたくないっ」

「…いいんじゃね?死ねればアンタの大好きな神様の下にいけそうだし、って無理か、アンタ
どう見ても次期七十八番目だぜ」

すがり付いてくる神父の鼻水と涙が服に付くまえに、相手の松葉杖を蹴る。神父はこれまた
情けない悲鳴をあげてべちゃっと床に落ちた。ちなみに彼の言う「七十八番目」とはイムヌス
教七十七悪魔のことで、現在書に刻まれている数は七十七体である。

「んな冗談止めてくださいっ!僕はまっとうな余生で幸せな家庭と可愛い三つ子希望なんで
すっ!!」

「あのサド吸血鬼でまっとうな余生と幸せな家庭と三つ子は無理だろ…どう考えても未来は
薔薇色だよかったなぁ【ブラザー・タップダンス】」

「薔薇色ってどう見ても真っ赤な血の色ですよね?ねぇーーーー!?」

感極まったのか、あるいは人生に絶望したのか、しまいにはわーんと泣き始める始末の三
十路男に、連絡係はひげを抜きながらうんざりした様子で話しかける。

「…とにかく、生憎近場で動かせる【追跡者】がいないんだ。どんなに最寄の奴を引っ張って
も来るまでに山脈越えで九日はかかる。仕方ねぇならギルドで要員を補充してくれ、くれぐ
れも【追跡者】の名前は出すなよ」

「神様ぁ!僕にどうしろと!!こう見えて思いっきり障害者な僕一人で悪魔なんて狩れるわけな
いじゃないですかっ、ただでさえ僕って内気なのに!」

「はいはい、その前に仕事仕事。"アルス・モンディの書"を回収してこい」

連絡担当の男は、はやくこいつの担当からはずれたいな、と真剣に異動願いを提出しようと
心に誓った。しまいには乙女座りでのの字を書き始める三十路を横目にしながら。

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「あうぅ…えぐえぐ、ひどいです神様聖女アグネス様…ただでさえ安月給で命を張るお仕事
なのに、僕なんか寿命間引いてまでお仕事してます。なのに、どうして報われる気配がまっ
たくもってゼロなんですか、むしろマイナスです…」

ぐすぐすと鼻水を啜りながら、ギルドの門をくぐる。
松葉杖をつきながら歩いているので、人よりも歩みが遅い。ギルドからすれ違った体格の良
い一団にぶつかってまたこける。悪意はないが、さりとて好意もないのか、一団の槍兵や剣
士はこけた神父を笑いながら大またに歩み去っていく。僧衣服の下で、両足をがんじがら
めに締め付ける鎖が露になって、慌てて裾を隠す。乙女の仕草である、三十路の神父がや
ってもあまり可愛くはない。

ようやくギルドのカウンターまで辿り着く。通常生活や一般行動において身体障害者のライ
アヒルトだけでは、“仕事”こと悪魔狩りは難しい。いつもなら恋人兼絶対君主の“彼女”が
付き合ってくれるのだが、今回ばかりはそんな提案をしたら本気で心臓を千切られる。ちな
みに二人の出会いは有刺鉄線の張り巡らされた城跡の拷問部屋であり、初めてのキスは
首筋で(キスと表現して動脈を噛み千切られかけてました)失血死寸前という、ライアヒルト
25歳の血染めの春であった。

やっと辿り着いたカウンターの前で、一息をつく。そして傭兵あがりらしい屈強な腕で酒瓶を
磨いている男主人に声をかける。

「こんにちわ、僕はイムヌス教の巡回神父ことライアヒルト・ジュストといいましてですね…」

「なんだい、神父なんかが来る場所じゃないよ」

ひどいもので、酒場の主人すら相手にしてくれない。ここで食い下がるライアヒルト、根性は
無いが罵詈雑言罵倒拷問調教などのジャンルには驚異的な耐性が身に染み付いている。
これぐらいでは諦めない。

「うぅ、聖書の押し売りとかじゃないんですよぅ。お仕事の募集なんですけど、可愛いくってそ
こそこ腕の立つっぽい美少女とかいませんかね?あ、性格は優しくて思いやりがあって、家
庭料理ができて…」

「神父さんよ…それだったら売春宿か田舎で探してくれねぇか?」

「う、嘘です!えぇちょっとしたお茶目なジョークですっ!!
ランクは問いませんから、あと男女も問いませんからとりあえず最低限自分の身だけは自
分で守れるぐらいの方を一人、紹介していただけませんかね?あ、誰でもいいんですけど、
条件が一つだけ」

ライアヒルトはそこで指を唇に当てて、にこりと笑った。

「足が丈夫な方で、お願いします」


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2007/08/24 01:43 | Comments(0) | TrackBack() | ○まじかる★たっぷ

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