PC:アベル ヴァネッサ
NPC:ギア ラズロ セリア クラスメイト
場所:エドランス国 アカデミー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さて、今日からまた一からはじめるわけだが、飛び込みの三人はべつにして、
皆、期間休の間に研鑽は積んだことと思う。」
そういってセリアはぐるりと教室内を見回した。
アベル達が後で知ったところによると、普通、入学希望者は短期の仮入学をへ
て適正と志望を確認し、その上で現在の能力を元にバランスを考えてクラスわけ
することになるらしい。
その仮入学期間は、前学期までに2階位にあがれなかったものたちと合同で学
びクラスを馴染ませていることもり、普通はアベルたちのようにいきなり放り込
まれるというのはないのだ。
それが許可されるのは特別で、れゆえ噂にもなっていたのだが・・・・・・。
「なかには、既に顔なじみの奴もいるので、詳しいことはそいつらにきいてもら
えばいいが、基本的なことだけ入っておく。」
生徒を見回すセリアに目をとめられた何人かが、苦笑を浮かべて肩をすくめる。
(お、女将さんとご同輩なのかな?)
なんとなくセリアの視線を追って教室を眺め回していたアベルは、何人か獣人
のような者もいることに気がついた。
「一階生とはいえ、それぞれの力は違い成長の仕方も違う。だからここでは一定
の基準を超えたものは昇格試験を受けられ、通れば学期の途中でもあがることも
できるし、ゆっくりと繰り返し一階生を続けてもかまわない。中には何年も同じ
階位にとどまるものもいるぐらいだから、自分のペースで挑んでほしい。」
セリアは一枚の紙を出しみんなに見えるように掲げて見せた。
「これが昇格試験の申請書だ。みてとおり、ここに取得単位の欄があるだろう。
アカデミーでは大別して修学科と実技科があり、それぞれにある課が講習単位
となるわけだが、この各課の修了印を五つあつめれば、申請出るというわけだ。
階位が上がらないうちは各課でも教える内容に限りがあるので、先を急ぎたいな
ら必死で集めるとだ。あと、言っておくが、いくら単位を取得してても、このク
ラスでやる基礎過程が不十分と判断すれば申請は通らないので、気をつけるよう
に。」
そういわれて頭をかいたものも入るところを見ると、単位不足や試験不合格だ
けでなく、基礎過程で落とされたものもいるらしい。
「では、早速・・・・・・といきたいところだが、まずは全員の基礎知識を測ら
せても
らう。」
かわいいというより不敵としかいいようない太い笑みを浮かべたセリアは机の
下から紙束を引き上げて目の前にいた。
「なに、あくまで現在の知識を計るだけのもだ。気軽にやればいい。」
さっきまでは浮ついたような雰囲気があったクラスもさすがにテストは気がめ
いるようでなんとなく静まる。
「では、受け取ったものからはじめてかまわない。筆記具はなければここまで取
りにこい。今日の基礎過程はこれだけなので、終わったものから各講座をまわる
なりかえるなり好きにするといい。もし講座の受付をしたのならかえる前に入り
口の受付で手続きをしておくように。しておかないと講座で終了を認められても
単位が入らんからな。・・・・・・よし、もらってない奴はいないな、私はここ
にいる
がテストに関する質問は受け付けないからそのつもりで。」
紙を配り終えたセリアは前にある教壇まで戻ると、軋みを上げる木の椅子に腰
をかけて腕組みをして目を瞑った。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「アベル君どうだった?」
テストを終えて教室を出ると少し早く出ていたヴァネッサが待っていた。
「うーん・・・・・・。」
アベルはなんだか変な感じに首をひねった。
テストは地理に関するものや、冒険中に関係しそうな細かい知識についてのも
ので、いわゆる学問というよりも雑学に似た感じだった。
それだけに範囲は広いというかひとくくりにできない多岐にわたるものだった。
「おやおや~、そのようすだとできなかったのかな?」
ヴァネッサの後ろから元気な声をかけてきたのは、先ほど授業前に騒いでいた少
女だった。
「えーと?」
「あ?アベル君にはまだ名乗ってなかったね。リリア、ただのリリアだよ、よろし
く!。」
リリアと名乗ったその少女は相変わらずの元気よさだった。
ヴァネッサは家が客商売立っただけに人見知りはしないが、あえて積極的に人に
触れていくとも思えないので、おそらく強引に巻きこまれたというところだろう。
そのリリアの頭にポンと手を載せてこれも先ほど顔を合わせた少年がたしなめた。
「こら、ぶしつけなことを聞くんじゃないの。あ、俺は一応こいつの保護者みたい
なものでリックってんだ、よろしく。」
リックは手を差し出しアベルと握手をした時、思い出したように付け足した。
「あ、名前は似てるけどこっちは義理も何にもない赤の他人だから。」
リックがそういって手を離そうとしたとき、アベルはなにかきこえたきがした。
(・・・・・・まめ~??? 聞こえたの俺だけ??)
ヴァネッサとリリアは反応していないところを見ると聞いたのはアベルだけらし
い。
こりゃ気のせい、とアベルはきかなかったことにした。
「あ、ラズロ。」
挨拶を交わしている間にでてきたラズロはアベルたちに目を向けると、軽く手を
上げて離れていった。
「あ、おい。」
「講座は固まっていたって仕方ないだろう。俺は俺でやらせてもらう。」
たしかに個人の知識とスキルを磨くのに誰かに合わせて都は行かないのは事実で
もある。
「うーん、でもどうせアベル君とかぶるとおもうけど。」
さすがにラズロの正確もわかってきてるので、遠ざかるその瀬に声をかけたりは
しなかったが、まるっりアベルに対するように、困った弟を見るようにわらいなが
らヴァネッサがいった。
「まあいいさ、でも俺たちはどうする?」
アベルは魔法よりも剣ではあったが、両親や宿に来る冒険者たちの話から知識と
しては取得してそんなことは何もないと知っていたので、実技は武闘関連に絞るに
しても学科のほうは魔法関連も受けるつもりだった。
「お、お、いっしょにいくなら私が案内してあげるよ。」
ヴァネッサが口を開く前にリリアが「はい、はい!」と手を上げて割り込む。
「ふふ、そうね。まだ勝手もわからないし、案内してもらいましょうか。」
笑いながらそういうヴァネッサに、アベルも特に繁多する理由はなかったのでう
なづいた。
NPC:ギア ラズロ セリア クラスメイト
場所:エドランス国 アカデミー
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「さて、今日からまた一からはじめるわけだが、飛び込みの三人はべつにして、
皆、期間休の間に研鑽は積んだことと思う。」
そういってセリアはぐるりと教室内を見回した。
アベル達が後で知ったところによると、普通、入学希望者は短期の仮入学をへ
て適正と志望を確認し、その上で現在の能力を元にバランスを考えてクラスわけ
することになるらしい。
その仮入学期間は、前学期までに2階位にあがれなかったものたちと合同で学
びクラスを馴染ませていることもり、普通はアベルたちのようにいきなり放り込
まれるというのはないのだ。
それが許可されるのは特別で、れゆえ噂にもなっていたのだが・・・・・・。
「なかには、既に顔なじみの奴もいるので、詳しいことはそいつらにきいてもら
えばいいが、基本的なことだけ入っておく。」
生徒を見回すセリアに目をとめられた何人かが、苦笑を浮かべて肩をすくめる。
(お、女将さんとご同輩なのかな?)
なんとなくセリアの視線を追って教室を眺め回していたアベルは、何人か獣人
のような者もいることに気がついた。
「一階生とはいえ、それぞれの力は違い成長の仕方も違う。だからここでは一定
の基準を超えたものは昇格試験を受けられ、通れば学期の途中でもあがることも
できるし、ゆっくりと繰り返し一階生を続けてもかまわない。中には何年も同じ
階位にとどまるものもいるぐらいだから、自分のペースで挑んでほしい。」
セリアは一枚の紙を出しみんなに見えるように掲げて見せた。
「これが昇格試験の申請書だ。みてとおり、ここに取得単位の欄があるだろう。
アカデミーでは大別して修学科と実技科があり、それぞれにある課が講習単位
となるわけだが、この各課の修了印を五つあつめれば、申請出るというわけだ。
階位が上がらないうちは各課でも教える内容に限りがあるので、先を急ぎたいな
ら必死で集めるとだ。あと、言っておくが、いくら単位を取得してても、このク
ラスでやる基礎過程が不十分と判断すれば申請は通らないので、気をつけるよう
に。」
そういわれて頭をかいたものも入るところを見ると、単位不足や試験不合格だ
けでなく、基礎過程で落とされたものもいるらしい。
「では、早速・・・・・・といきたいところだが、まずは全員の基礎知識を測ら
せても
らう。」
かわいいというより不敵としかいいようない太い笑みを浮かべたセリアは机の
下から紙束を引き上げて目の前にいた。
「なに、あくまで現在の知識を計るだけのもだ。気軽にやればいい。」
さっきまでは浮ついたような雰囲気があったクラスもさすがにテストは気がめ
いるようでなんとなく静まる。
「では、受け取ったものからはじめてかまわない。筆記具はなければここまで取
りにこい。今日の基礎過程はこれだけなので、終わったものから各講座をまわる
なりかえるなり好きにするといい。もし講座の受付をしたのならかえる前に入り
口の受付で手続きをしておくように。しておかないと講座で終了を認められても
単位が入らんからな。・・・・・・よし、もらってない奴はいないな、私はここ
にいる
がテストに関する質問は受け付けないからそのつもりで。」
紙を配り終えたセリアは前にある教壇まで戻ると、軋みを上げる木の椅子に腰
をかけて腕組みをして目を瞑った。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽ ▽
「アベル君どうだった?」
テストを終えて教室を出ると少し早く出ていたヴァネッサが待っていた。
「うーん・・・・・・。」
アベルはなんだか変な感じに首をひねった。
テストは地理に関するものや、冒険中に関係しそうな細かい知識についてのも
ので、いわゆる学問というよりも雑学に似た感じだった。
それだけに範囲は広いというかひとくくりにできない多岐にわたるものだった。
「おやおや~、そのようすだとできなかったのかな?」
ヴァネッサの後ろから元気な声をかけてきたのは、先ほど授業前に騒いでいた少
女だった。
「えーと?」
「あ?アベル君にはまだ名乗ってなかったね。リリア、ただのリリアだよ、よろし
く!。」
リリアと名乗ったその少女は相変わらずの元気よさだった。
ヴァネッサは家が客商売立っただけに人見知りはしないが、あえて積極的に人に
触れていくとも思えないので、おそらく強引に巻きこまれたというところだろう。
そのリリアの頭にポンと手を載せてこれも先ほど顔を合わせた少年がたしなめた。
「こら、ぶしつけなことを聞くんじゃないの。あ、俺は一応こいつの保護者みたい
なものでリックってんだ、よろしく。」
リックは手を差し出しアベルと握手をした時、思い出したように付け足した。
「あ、名前は似てるけどこっちは義理も何にもない赤の他人だから。」
リックがそういって手を離そうとしたとき、アベルはなにかきこえたきがした。
(・・・・・・まめ~??? 聞こえたの俺だけ??)
ヴァネッサとリリアは反応していないところを見ると聞いたのはアベルだけらし
い。
こりゃ気のせい、とアベルはきかなかったことにした。
「あ、ラズロ。」
挨拶を交わしている間にでてきたラズロはアベルたちに目を向けると、軽く手を
上げて離れていった。
「あ、おい。」
「講座は固まっていたって仕方ないだろう。俺は俺でやらせてもらう。」
たしかに個人の知識とスキルを磨くのに誰かに合わせて都は行かないのは事実で
もある。
「うーん、でもどうせアベル君とかぶるとおもうけど。」
さすがにラズロの正確もわかってきてるので、遠ざかるその瀬に声をかけたりは
しなかったが、まるっりアベルに対するように、困った弟を見るようにわらいなが
らヴァネッサがいった。
「まあいいさ、でも俺たちはどうする?」
アベルは魔法よりも剣ではあったが、両親や宿に来る冒険者たちの話から知識と
しては取得してそんなことは何もないと知っていたので、実技は武闘関連に絞るに
しても学科のほうは魔法関連も受けるつもりだった。
「お、お、いっしょにいくなら私が案内してあげるよ。」
ヴァネッサが口を開く前にリリアが「はい、はい!」と手を上げて割り込む。
「ふふ、そうね。まだ勝手もわからないし、案内してもらいましょうか。」
笑いながらそういうヴァネッサに、アベルも特に繁多する理由はなかったのでう
なづいた。
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