PC:アベル ヴァネッサ
NPC:ギア ラズロ ウサギの女将さん
場所:エドランス国 せせらぎ亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うーん、せせらぎ亭は単なる大衆食堂とちがって、朝方から昼ごろまで仕込
んだ料理を、昼過ぎから主に黄昏から日が落ちるぐらいにガッツリ味わう店だ
から、当然味が命。となると、そこらはヴァネッサ以外は無理だろうからなぁ。」
ふむ、とギアが女将を見る。
「あらあらあら、それは暗にほめてくれてるの?」
女将はまんざらでもない様ににっこりと笑った。
「あの。アベル君も簡単な調理とか盛り付けとかできます。」
遠慮がちにそういったのはヴァネッサだった。
へぇと見直したようにギアと女将が目を向けたアベルはため息で答えた。
「家が冒険者の店で、酒場もかねてたんですよ。」
アベルとしては半ば無理やりに手伝わされていたので、好きも嫌いもないが、
なんとなく男らしくないと思い込んでいるため、あまり外では言いたくない特
技になっていた。
もっとも野営料理になると別というあたり、気にしているといっても知れた
もので、ヴァネッサあたりからすると、『素直になればいいのに』といったと
ころだった。
「ほー、そういやカタリナの手伝いは嬢ちゃんと二人でやっていたんだったな
ぁ。」
あんなはずれの村ではどこかから働きに来てももらえず、ましてや村人は家
のことだけで手一杯なため、必然的にあの村で店をやると家族が手伝うことに
なるのだった。
ギアがよったときも、実際の調理とかはカタリナとヴァネッサがやっていた
が、準備や下味や盛り付けなどはアベルもかな手伝っていた。
「だったら、厨房は二人で接客はラズロでどうだい?ラズロのマナーは社交界
でも通じる筋金入りだからよ。」
ギアの発言に今度はラズロが何かいいたそうにしたが、ギアのいたずらっぽ
い笑みをみて、仕方ないという風に肩をすくめた。
「あらあらあら、なんだかあつらえたようにうまく決まったわね。」
女将がうれしそうに手を合わせる。
「じゃあ、割り振りは今言ったとおりで、ての空いてるときはそのつど雑用で
いいわね。」
「まさか、それも……。」
ふとなにかきになったのかギアが確認をする。
「まあまあまあ、アースマスターは一日中掃除するスキルがあるの?」
女将じゃなく、そうカタリナあたりなら間違いなく怒鳴りあいの喧嘩になり
そうなこんなセリフも、この人(?)が言うとなぜか心が温かくなる。
さすがにギアも苦笑するしかなかった。
「しゃーねぇな。こいつらがなれるまでは付き合うつもりだったし。」
「それじゃあ、少し早いけど、夕食にしましょうか。今日は疲れただろうから
はやくやすんだほうがいいしね。」
女将のその言葉に、子供たちはお腹がすいていることにようやく気がついた
のだった。
NPC:ギア ラズロ ウサギの女将さん
場所:エドランス国 せせらぎ亭
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「うーん、せせらぎ亭は単なる大衆食堂とちがって、朝方から昼ごろまで仕込
んだ料理を、昼過ぎから主に黄昏から日が落ちるぐらいにガッツリ味わう店だ
から、当然味が命。となると、そこらはヴァネッサ以外は無理だろうからなぁ。」
ふむ、とギアが女将を見る。
「あらあらあら、それは暗にほめてくれてるの?」
女将はまんざらでもない様ににっこりと笑った。
「あの。アベル君も簡単な調理とか盛り付けとかできます。」
遠慮がちにそういったのはヴァネッサだった。
へぇと見直したようにギアと女将が目を向けたアベルはため息で答えた。
「家が冒険者の店で、酒場もかねてたんですよ。」
アベルとしては半ば無理やりに手伝わされていたので、好きも嫌いもないが、
なんとなく男らしくないと思い込んでいるため、あまり外では言いたくない特
技になっていた。
もっとも野営料理になると別というあたり、気にしているといっても知れた
もので、ヴァネッサあたりからすると、『素直になればいいのに』といったと
ころだった。
「ほー、そういやカタリナの手伝いは嬢ちゃんと二人でやっていたんだったな
ぁ。」
あんなはずれの村ではどこかから働きに来てももらえず、ましてや村人は家
のことだけで手一杯なため、必然的にあの村で店をやると家族が手伝うことに
なるのだった。
ギアがよったときも、実際の調理とかはカタリナとヴァネッサがやっていた
が、準備や下味や盛り付けなどはアベルもかな手伝っていた。
「だったら、厨房は二人で接客はラズロでどうだい?ラズロのマナーは社交界
でも通じる筋金入りだからよ。」
ギアの発言に今度はラズロが何かいいたそうにしたが、ギアのいたずらっぽ
い笑みをみて、仕方ないという風に肩をすくめた。
「あらあらあら、なんだかあつらえたようにうまく決まったわね。」
女将がうれしそうに手を合わせる。
「じゃあ、割り振りは今言ったとおりで、ての空いてるときはそのつど雑用で
いいわね。」
「まさか、それも……。」
ふとなにかきになったのかギアが確認をする。
「まあまあまあ、アースマスターは一日中掃除するスキルがあるの?」
女将じゃなく、そうカタリナあたりなら間違いなく怒鳴りあいの喧嘩になり
そうなこんなセリフも、この人(?)が言うとなぜか心が温かくなる。
さすがにギアも苦笑するしかなかった。
「しゃーねぇな。こいつらがなれるまでは付き合うつもりだったし。」
「それじゃあ、少し早いけど、夕食にしましょうか。今日は疲れただろうから
はやくやすんだほうがいいしね。」
女将のその言葉に、子供たちはお腹がすいていることにようやく気がついた
のだった。
PR
トラックバック
トラックバックURL: