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2024/05/17 22:08 |
クロスフェードA 第5話 『A deep sigh』/ライントェイブ(ハヤメ)
PC:リーデル ライン チップ
NPC:ローガン
場所:ソフィニア(酒場)
___________________________________

どうしてこんな事になったのだろうか…? リーデルはため息を吐きながら考
えた。

辺りには散乱した酒瓶と今日知り合った奴らの寝相。むせ返るようなアルコー
ルの匂いを嗅ぎながら、リーデルは今日一日を振り返った。

事の起こりは三時間前の話だった。アスクレピオスの会社を出た三人。
「とりあえず作戦会議がてらに酒場にでも行きませんか?」
 というラインの話に乗ったのが、そもそもの間違いだったのかもしれな
い…。最初の一時間はまともだった。デューロンのエリクサー本社に向かう
事。そして旅の用意もあるのでソフィニアに一泊して、次の日に必需品を揃え
る事。
「じゃぁ大体決まったことですし、軽く食事でもとりましょう。」
 そうラインは言ってボーイを呼んだ。
「これとこのお酒をボトルで下さい」
 軽く食事といっておいていきなり酒を頼む奴も始めて見た、しかもボトル
で。
「んじゃぁ、俺はここから…ここまで一個ずつ持ってきて。」
 軽く食事といったのに店のメニューの3分の1を頼む奴も始めて見た。
「あ、大盛りで!」
 しかも大盛りで。
「軽い食事か…?」
言わずにはいられなくなってリーデルは言ってしまう。
「はい、お酒は百薬の長ですから!」
「腹が減っては戦は出来ぬっていうだろ!?」
………。
「そうか…」
絶対おかしいと思いながらも運ばれてくる酒と食事に軽く手をつける。
そして問題はその一時間後。まずラインがよった調子に12皿目(大盛り)を
平らげたチップに酒を飲ませたことから始まった…。
「俺…、ずっとついてないんだ…。仕事貰っても八百屋の手伝いとか…、迷子
の猫の探索とか…。朝は犬の糞を踏むし…、昼はマンホールの穴に落ちる
し…。夜は寝込みを野党に襲われるし。お金が無いからご飯食べられない
し…。」
しまった、こいつ泣き上戸か…。
「私もついてないですよ…。三食全て水とか…。」
 しまった、こいつはつられ酒か…。
 自分達の不幸を話す二人を見て、酔うしかこの場を打開できないと悟ったリ
ーデスは、やたらアルコールの強い酒を無理にあおり早めに酔う事に決めた。

 そして現在に至る…。マスターに起こされたリーデルは、どうしたものかと
ため息を吐いていた。
幸いだったのは、酒場の2階が宿になっていた事。不幸だったのは、食事代と
宿代を払ったら旅費として貰ったお金が3分の2になってい
た事…。
 重い二人をマスターに手伝ってもらいながら2階へとあがる。疲れとアルコ
ールが抜け切ってないせいか、二人に怒る気も起きず。落ちるかのようにベッ
ドの中に沈み込んだ…。

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2007/02/14 21:20 | Comments(0) | TrackBack() | ▲クロスフェードA

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