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2024/11/01 10:29 |
神々の墓標 ~カフール国奇譚~ 13 おまけ/ヘクセ(えんや)
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PC:ヘクセ
NPC:食堂のおやじ、旅人
場所:カフール国境近くの食堂
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数日後、ヘクセは、カフールの国境近くの食堂にふらりと立ち寄った。

「いらっしゃ…い」

店の親父がヘクセの黒マントにフードを目深にかぶった不気味ないでたちに言葉を詰まらせる。
が、ヘクセは気にも留めず、空いてる席に座ると、料理を頼んだ。

一人、腹を満たすべく食事をしていると、二人の旅商人風の男達が入ってきた。

「いらっしゃい。おや、ひさしぶりだねぇ」
「おう親父。ただいま。昼定食あるかい?」
「おうさ。」
「ところで親父、聞いたか?」
「何を?」
「スーリン僧院でひどい事件があったんだぜ」

ヘクセの手が止まる。

「あの武術の総本山かい?」
「あぁ。なんでもそこにいた僧兵全員血祭りで、さらには大僧正も引き裂かれていたらしい。」
「ひどい話だなぁ。そんなむごいこと誰がやったんだい?」
「いや、聞いた話しだと、その直前に黒装束の不気味な女が、あの寺に訪れてたらしい。」
「あそこは女人禁制だろう?」
「あぁ、なのにだ。
 さらには、事件の夜、山からその女が下りてくるのを見た奴がいたらしくてな。
 その両腕には不気味な紋様が刻まれてたとか…。」
「…"紋様の魔女"!」

「ぶふぉっ!!」

ヘクセは思わず咳き込んだ。
何故だか店内の視線が自分に集中している気がする。

「…なんでこうなるかなぁ?」

またしても余計な悪名を増やしたことを実感しつつ、残りのご飯を掻きこむと、ヘクセは逃げるようにその店を後にした。



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2010/01/30 01:22 | Comments(0) | TrackBack() | ●神々の墓標~カフール国奇譚~

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