PC ギゼー メデッタ
NPC リング
場所 白の遺跡
___________________________________
空間が二つに裂けたと思ったら、メデッタの目の前に現れたのは、何の変哲
もない、積み上げられた石で出来た部屋だった。自分を幻惑する空間が消えれ
ば、この場所は単なる遺跡にしか過ぎない。
ただし、この遺跡には今、変化が起こり始めていた。メデッタの顔にパラパ
ラと砂の粒が当たる。それは遺跡の天井から降ってきていた。天井を見上げ、
メデッタは呟いた。
「…この遺跡、崩れ始めている」
なぜ今、この遺跡は壊れようとしているのか、メデッタには理由は解らなか
った。ただ、この状況から、…ギゼーとリングをつれて今すぐにココを脱出し
なければ危ないことは、分かった。
(急いで、あの二人を探さなければ)
メデッタは黒いマントを翻すと、今いる部屋を駆け足で抜け出した。
***
二人の名を呼びながら、崩れそうな部屋をいくつ廻ったことだろうか。
何部屋目かの部屋で、ついにメデッタはようやく探していた一人目に出会え
た。
「…リング!!」
リングは、崩れそうな部屋の中央で、呆けたように空を見て座り込んでい
た。体が、先ほどの自衛行為の影響で、まだ少し金色に発光している。メデッ
タはその様子を一目見て分かった。なぜ、遺跡が崩れはじめたのか、なぜ、リ
ングはこのようになってしまったのか。
(…「聖書」だ…っ)
メデッタはリングに近寄ると、発光するその体をしっかりと抱きしめた。
「…さあ、此処から出ようリング。こんな本、抱えているからいけないん
だ…」
目はうつろに開いていても、意識のないリングをメデッタは抱き上げた。抱
き上げたまま、ギゼーを探し、ここから出るつもりなのだ。
(こんなわけのわからない処で、死んでたまるか)
メデッタはリングを抱えたまま、また走り出した。部屋を出ると石柱が立ち
並ぶ長い回廊があった。迷わずそこを走り抜ける。
(リングも、…そしてギゼー君もこんなところで絶対に死なせない!)
メデッタは走った。一刻も早く、ギゼーを見つけるために。
NPC リング
場所 白の遺跡
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空間が二つに裂けたと思ったら、メデッタの目の前に現れたのは、何の変哲
もない、積み上げられた石で出来た部屋だった。自分を幻惑する空間が消えれ
ば、この場所は単なる遺跡にしか過ぎない。
ただし、この遺跡には今、変化が起こり始めていた。メデッタの顔にパラパ
ラと砂の粒が当たる。それは遺跡の天井から降ってきていた。天井を見上げ、
メデッタは呟いた。
「…この遺跡、崩れ始めている」
なぜ今、この遺跡は壊れようとしているのか、メデッタには理由は解らなか
った。ただ、この状況から、…ギゼーとリングをつれて今すぐにココを脱出し
なければ危ないことは、分かった。
(急いで、あの二人を探さなければ)
メデッタは黒いマントを翻すと、今いる部屋を駆け足で抜け出した。
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二人の名を呼びながら、崩れそうな部屋をいくつ廻ったことだろうか。
何部屋目かの部屋で、ついにメデッタはようやく探していた一人目に出会え
た。
「…リング!!」
リングは、崩れそうな部屋の中央で、呆けたように空を見て座り込んでい
た。体が、先ほどの自衛行為の影響で、まだ少し金色に発光している。メデッ
タはその様子を一目見て分かった。なぜ、遺跡が崩れはじめたのか、なぜ、リ
ングはこのようになってしまったのか。
(…「聖書」だ…っ)
メデッタはリングに近寄ると、発光するその体をしっかりと抱きしめた。
「…さあ、此処から出ようリング。こんな本、抱えているからいけないん
だ…」
目はうつろに開いていても、意識のないリングをメデッタは抱き上げた。抱
き上げたまま、ギゼーを探し、ここから出るつもりなのだ。
(こんなわけのわからない処で、死んでたまるか)
メデッタはリングを抱えたまま、また走り出した。部屋を出ると石柱が立ち
並ぶ長い回廊があった。迷わずそこを走り抜ける。
(リングも、…そしてギゼー君もこんなところで絶対に死なせない!)
メデッタは走った。一刻も早く、ギゼーを見つけるために。
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